こんにちは。ともにぃです。
第4回目ですが、今回はボディを開けてPGギアへの交換とウォームシャフト上下にベアリングを追加する作業です。
前回の記事はこちら。
もくじ
必要な工具
基本的には従来の15ストラディックの分解と同じ工具で対応できますが、今回はプラスドライバーの00番が必要ですね。
なぜなら、新しいタイプのローラークラッチですが、ネジがひと回り小さくなっている為です。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5208-1024x682.jpg)
0.89mmの六角レンチ
スプールシャフトのイモネジ外し。
4mmのマイナスドライバー
リテーナーを外す際やボディのネジを外す際に使います。
T型ヘクスローブドライバー T6
ボディガードのネジを外します。
T型ヘクスローブドライバー T8
ボディのネジ2か所を外します。
出来れば0番も欲しいですね。
プラス精密ドライバー 00番
ローラークラッチのネジや、ウォームシャフトピンのネジにはこのサイズは必須ですね。
めがねレンチ(45°) 二面幅10×12mm
あと写真に漏れていましたが、ローターナット外しに12mmの六角レンチが必要です。
あとは、ピンセットとベアリングチェッカーはあった方がいいですね。
ベアリングチェッカーはこちらを参考にしてください。
特にローラークラッチがばらけてしまった場合、ピンセットが無いとほぼ修復不能です。先端が繊細な作業の可能なものなら何でもいいです。
自分は100均のものを使っています。
なお、今回は作業しませんが、ローターとベールの分解にはT-10のレンチが必要です。
スプールとスプール受けの分解は前回の記事を参考にしてください。
分解手順_ローター周辺
ローターを外す作業から。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5218-1024x682.jpg)
ここはマイナスドライバーの方が外しやすいですね。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5219-1024x682.jpg)
ローターツバ、リテーナー、ゴムパッキン(ローターベアリングシール)と座金が外れます。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5220-1024x682.jpg)
ローターナットが出てきました。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5221-1024x682.jpg)
ここは逆ネジで12mmの六角レンチ。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5222-1024x682.jpg)
このローターナットの内部、上位機種はベアリングが入ってます。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5223-1024x682.jpg)
ナットの内部に真鍮製?のカラー(メインシャフトカラー)があり、取れればベアリング置換出来そうですが、うまく取れなかったです。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5224-1024x682.jpg)
このカラーがメインシャフトに接触しており。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5225-1024x682.jpg)
写真の通り、ピニオンギアはメインシャフトに非接触の構造になっています。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5226-1024x682.jpg)
なお、ゴムパッキン(Oリング)が装着されており、防水性能が高いことが想像できます。
分解手順_ボディ殻割り
ボディを開ける作業です。
T-6のレンチでボディガードを外します。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5243-1024x682.jpg)
ボディガードに隠れているところはプラスネジ。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5244-1024x682.jpg)
それ以外はT-8はトルクスネジです。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5248-1024x682.jpg)
開きました。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5249-1024x682.jpg)
ドライブギアが黒くて大きい。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5250-1024x682.jpg)
ボディ内部の基本構造は、14ステラや15ツインパワー、16ヴァンキッシュとそこまで変わってないんですよね。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5251-1024x682.jpg)
足つきフタのベアリングを交換するとき、
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5252-1024x682.jpg)
ローラークラッチを外すときは、
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5253-1024x682.jpg)
00番のプラスドライバーで。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5255-1024x682.jpg)
なお、ローラークラッチのを外す前に、フリクションリングとローターカラーを外してください。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5254-1024x682.jpg)
これが新しい低摩擦ローラークラッチ。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5256-1024x682.jpg)
劇的な形状の変化ですね。
分解する場合は裏側から内部にアプローチします。
ピニオンギアとベアリングが見えてきました。ベアリング抑サエ板を外します。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5257-1024x682.jpg)
1番、0番のプラスドライバーで。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5258-1024x682.jpg)
これでベアリングとピニオンギアが引き抜けます。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5259-1024x682.jpg)
ウォームシャフト
ここからはベアリング追加の作業となります。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5262-1024x682.jpg)
ボディカバー下部のネジを外して。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5263-1024x682.jpg)
ウォームシャフトを取り出すと下部にはプラカラーとシムがあります。これをベアリングに交換するだけ。
プラカラーは貫通していないのと、厚みが若干薄く、その分シムで厚みが追加されている為、ベアリングをそのまま入れても問題ありませんでした。
ウォームシャフト上部には、ウォームシャフトギアとウォームシャフトブッシュがあります。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5264-1024x682.jpg)
この白いのがウォームシャフトブッシュですが、
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5265-1024x682.jpg)
なかなか取りづらく、マチ針でつつくと・・・
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5268-1024x682.jpg)
取れました。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5269-1024x682.jpg)
そして、摺動子ガイドは以前の下から通すのではなく、上から通す形に変更されてます。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5266-1024x682.jpg)
そして、今回交換する中間ギアLと中間ギアSです。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5267-1024x682.jpg)
ウォームシャフトギアもそうですが、素材が樹脂製のような質感(おそらく軽量ジュラルミンだと)です。
最後に、メインシャフトと摺動子ですが、15ツインパワーと比べるとほぼ素材や形状の違いは見られませんね。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5287-1024x682.jpg)
ここも15ストラディックとは少し作りが違います。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5288-1024x682.jpg)
なお、摺動子内部を開ける為には00番のプラスドライバーが必要です。
分解完了
全バラシ完了です。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5270-1024x682.jpg)
パーツ点数も15ツインパワーとそれほど変わらないですね。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5271.jpg)
15ストラディックよりは少し増えたと思います。
![](http://erengeworks.com/wp-content/uploads/2019/09/IMG_5272-1024x682.jpg)
とはいっても、そこまで複雑になったわけじゃなかったです。
まとめ&次回予告
バラシの難易度ですが、15ストラディックより少し難しくなっているものの、ほぼ変わらないといった印象です。
15ツインパワーや16ヴァンキッシュと構造的には近いですね。
分解図を見る限り、19ヴァンキッシュとの互換性が高く、またギアの置換が出来るので構造は(ほぼ)同じと言えます。
次回はギアの組み換えとベアリングの追加の作業をレポートします。
コメント