20ストラディックSW 5000XGですが、前モデルの5000番は、汎用4000番ボディで構成されていましたが、今回からはSW機の5000番(6000番)でラインナップされています。
詳しいモデルチェンジの推移は前回まとめました。
今回は4000番との違いや、パーツの詳細を確認していきます。
中堅機種なので、もちろんマレーシア製ですね。
スプール
それではスプールから。
5000番からはスプール形状が異なります。
一番簡素なスプール形状です。
スプールは4000番と比べるとグレードダウンですね。
ドラグはカーボンではなく、カーボンクロスワッシャー。
その為、4000番と同じですね。
ただし、ドラグノブについては金属パーツで接触する構造の為、ドラグ滑りによる耐熱性はUPしています。
特に受け部が簡素化されています。
エントリー機種とほぼ同じ構造ですね。
個人的にはこのタイプの受けだから気になる訳ではないのですが、スプールの滑りや、軸の安定度合いは明らかに違いますね。
ローター
こちらも4000番とではローター形状が異なります。樹脂製ではありますがさすがSW機ですね、強度は十分だと思います。
上位機種となるツインパワーはリジッドローター搭載で金属製ですから、強度面とベールの返した際の感度、巻きの安定感の差はあります。
インフィニティドライブ(上部)
続いてロータナット付近。
ローターナットの着脱はメガネレンチの#15を用意します。
20ストラディックSWはディープソケットでなくても舐めるリスクは低そうです。
左から2番目のブッシュがインフィニティードライブのかなめの低摩擦ブッシュですね。
おそらくポリプロピレン製で摩擦抵抗が低い素材だと思います。
ある種、肝となるパーツです。ベアリングと構成しているわけではないですが、ベアリングがあってもなくてもそれほど違いが無いと思います。
耐久性の面でどの程度持つかと言うのがポイントになりそうです。
ローターとナットの接続部には、挟み込むようにOリングを配置しています。
水の侵入経路を遮断できる構造ですね。
ラインローラー付近
Xプロテクトのラインローラー、完全シーリングタイプです。
ここは太目のPEやナイロン・フロロを使用することを考えると、回転性能は置いておけば、かなり良くできていると思います。
左右のカラーでベアリング付きのブッシュのラインローラーを支える形状です。
これだと水の侵入経路が物理的に遮断されますね。
加えてカラーにはゴムシーリングします。
物理接触で防水効果を発揮します。
一方、残念なのがここ。
アームカムの構造です。
うちゲリレバーとベール開閉の際のクリック音の構造体がアームカム一方に集中しているんですね。
このため、アームカムの摩耗スピードが速くなります。
ここ最近は、うちゲリレバーは逆側に配置されているタイプが多く出てきて、ベールの故障が少なくなった印象です。かなりがっちりとした樹脂なので大丈夫だとは思いますが、このタイプは経年劣化が心配です。
ローラークラッチ付近
ローラークラッチもシーリングはバッチリです。
ネジもOリングでがっちりシーリングしています。
ローラークラッチとボディを合わせる際にOリングが遮断する構造ですね。
ハンドル
最後にハンドルです。
ハンドル自体は57mmから65mmになります。
ハンドルノブはBタイプでベアリングは1点のみと4000XGと同じ構成。
ハンドルノブはCI4+のラウンドノブLサイズ。
4000XGのMサイズは23.8gですが、5000XGのLサイズは24.7g。
大きさの違いに対して重さの差はあまりありませんでした。
一方、ハンドル単体に関しては、26.7gに対し35gとなり重くなります。
前編まとめ
5000番のボディ内部以外を確認していきましたが、4000番と比べてみると、本当に同じリール?と思う位、構造に違いがありました。
実際に触ってみても巻き感は全然違いますね。
Xプロテクト&Xシールドは5000番以上から機能的になってくる印象でした。これだけしっかりシーリングされていると防水性能は期待できます!
次回はボディ内部についてご紹介します。