傑作の15ツインパワー(15TP)ですが、何が傑作かというと、
これに尽きると思います。
この15TPを14ステラ(14STL)に近づけるためのカスタイズとして、
というのが今回のフルチューンの内容です。
そして、
を行いました。
ロングストロークスプールカスタムについては、1つの結論が出ました。
もくじ
15TP→14STL化
15ツインパワーを14ステラ化するためのカスタマイズです。
14ステラ化とは言っても、金属ローター搭載の14ステラにはならず、あくまでボディ構造のみの話。
マイクロモジュールギア化
いわゆる14ステラのパーツを使ってマイクロモジュールギア化。
左側が15TPの中間ギアSとウォームシャフトギアです。
そして、右側が14ステラの中間ギアSとウォームシャフトギア。
歯車のピッチがかなり細かくなります。その影響によりヌルヌルとした印象に。
ウォームシャフト2BB化
そして、14ステラ仕様にする為に、ウォームシャフトはベアリング2点支持に変更です。
マイクロモジュールとベアリング追加ですね。
ベアリング化により感度がUPします。
摺動子ガイドのジュラルミン化
そして、14ステラの摺動子ガイドに交換します。
これですね。
摺動子ガイドAとBのパーツがありますが、単純にステンレス製からジュラルミン製に変わることで軽量化と感度UPが図れます。
手前と、
奥の、
摺動子ガイドが変更。
以上がほぼ14ステラチューンです。
ただし、15TPが樹脂ローターの為、金属ローターの14ステラには到底及びません。
クイックレスポンス化(17TPXD化カスタム)
金属ローターの代わりに、自分の所有している15TPはプラスアルファとして、ヴァンキッシュローターを乗せています。
左側が純正で、右側のローターに交換済みです。
こうなります。
クイックレスポンス化しました!!!
後はドライブギアは15TPのままなので、ピッチは荒いですが強度とグリス持ちがいいこと、ギアノイズが少ないことがメリットですね。
マイクロモジュールギア特有のノイズが無いです。
この辺は好みですね。
14STLのバリアギアに交換する場合ですが、ピニオンギアの規格が異なりますので、14ステラのドライブギアのみを交換することになります。
番手によってはギアの歯数が合わない可能性があるのでご注意を。
ロングストローク化が可能な番手
結論としては、以下となりました。
※16ヴァンキッシュの1000番も同様にロング化可能です。
1000番は未検証なので、改めて検証した内容を公開しますが、2500番手と4000番手については検証しました。
2500番手の場合
なぜ他の番手ではロングストローク化がダメなのか、自分が持っているTP3000HGMで検証していきます。
※3000HGMはボディー構造としては4000番手ですが、今回はスプールとローターサイズが2500番なので、2500番手と同様の位置づけです。
まず、20ヴァンフォードを入手したので、ヴァンフォードのスプールを乗せてみました。
仕上がり増としては、こんなイメージです。
乗せることは出来るんですが、乗せるだけだときれいに糸が巻けないので、ウォームシャフトを交換します。
これも14ステラです。
摺動運動がより下にさがる構造になります。
入れ替えました。
そのせいで、スプール受けがローターナット(正確にはリテーナ)に干渉します。
ギリギリ掛っちゃうので、このままでは使えません。
そこで、メインシャフトをかさ上げします。
15TPのものから16ストラディックCI4+のものに変更すると、だいたい2~2.5mm位かさ上げ出来ます。
交換済み。
ローターには当たらなくなりました。
続いて、アームカムが短い為、4000番のものと交換します。
1.4gですが、
1.7gと重くなりました。
この自重UPはローターの回転バランスを崩します。
また、37.34mmから
39.23mmになり、2mm程高くすることが出来ました。
メインシャフトの底上げ分くらい、アームカムを上げるとことが出来ました。
ただ、このままだとネジが付かないので。
約1mm程のスペーサーを入れます。
使ったのはイーグル模型のベアリングシムです。3*4*0.5mmか内径が3.17の少し大きいサイズでOKです。
ローターがぶれるので、板オモリを変形させてここに入れます。(これは16ヴァンキッシュのローターなので、15TPのローターでは未検証です。)
ローターブレはなくなり、糸も綺麗に巻けるのですが、問題発生。
べールを返す際に、スプールエッジにぎりぎり干渉します。
4000番のベールをまげて使えば付かなくはなさそうですが、もはや改造するためのコストが非常に高いので断念しました。
4000番手の場合
こちらも同様に摺動運動がより下にさがる構造になります。
その為、メインシャフトを20TPのものを移植してみた所。
スプールワッシャーを全部抜いて何とかテーパーが残る程度で巻き上げられました。
しかし、4000番はローターに若干干渉するリスクがあります。
その為、このままの使用は難しい為断念しました。
ただし、テーパーで問題なければスプールワッシャーを1枚残せば使えなくはないレベルです。
1000番の場合
最後に1000番ですが、2500番と4000番とは異なり、摺動運動が上部にあがる構造となります。
摺動運動が上部に展開することにより、メインシャフトの交換なしでウォームシャフトの交換のみでポン付出来ます。
実機で検証していない為、この辺は改めて公開しますが、その他のブログでも紹介されているので恐らく問題ないんでしょう。
まとめ
15ツインパワーは面白いリールです。
ベースのジュラルミンボディがかなりがっしりしているので、巻きの際のたわみは一切感じないですね。
そのおかげで巻き感は抜群です。
カスタムベースとしても良くて、ロッドが長いとか重い場合は、リールの自重調整が必要になりますが、ヴァンキッシュだと軽いなと言う時にもってこいです!!
おまけ(ボディーガードの破損)
おまけとしてボディーガードの破損例を紹介。
ボディの穴からネジを締めてボディガードを止める構造ですが、ここのネジを締めすぎたり、角度がずれるとネジを止めているパーツが折れます。
しかし、ここは接着剤で修復出来るんですね。
締めすぎなければ外側から締めるトルクスネジで基本的には問題ないので、パーツの交換でなくてもある程度臨機応変に対応できます。
あくまで修復なので、元通りとはいきませんが、目に見える箇所でもないし、トルクが弱いからと言って浸水リスクもほとんどないので、交換しなくても大丈夫です。
参考になれば幸いです。
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