18ステラ3000MHGのオーバーホール依頼です。

外観は非常に綺麗な個体です。中古で入手されたそうで、OH歴はなしということでご依頼いただきました。
オーバーホール_上部
ドラグワッシャーはまだ使えそうです。

ラインローラーはかなり使用感が出ています。藻?が付着していますね。

フッ素グリスが抜ける位なので、かなりですね。

ローターカバーを外すと汚れが蓄積しています。

ハンドル、スプール、ローターを洗浄しました。

ラインローラーは分解して分離型へ変更です。もともと1BBですが、特殊形状のベアリングなので、既存のブッシュは使えないです。

DLCラインローラーは、耐久性が高く傷や消耗も見られず、かなりキレイです。
ローターナットベアリングを交換です。

ハンドルノブベアリングはそのままでシム調整です。

0.18mm分のシムを入れました。

それぞれグリッチオイルのロサで仕上げております。
ボディを作業していきます。

ローラークラッチがばらばらに。
グリスを溶かす?
ボディ内部です。

ウォームシャフトのグリスが完全に抜けています。

メインシャフトへの注油によるものだと思われます。メインシャフトを伝って、摺動子に到達したオイルがウォームシャフトのグリスを溶かしてしまっていると思われます。
洗浄とグリスアップ
洗浄します。

汚れです。

ベアリングは3点交換します。

ウォームシャフトはEVO500にグリッチオイルのグリスを使用し薄く添付します。

中間ギアはEVO500とタンブルウィードで粘度を調整しています。

ドライブギアはグリッチオイルのグリスを使用しています。
作業完了しました。

ベアリングやウォームシャフトのノイズは解消しましたが、ギアノイズが残り目立っています。手元にギアがないので、手配中となります。
ギア交換(2/17追記)
ギアが届きましたので、交換致します。

グリッチオイルのグリスを添付して。

組みテストしてみて巻き心地は確実によくなったのですが、ボディバランスが少し崩れているのかもしれません。
各クリアランスやケミカルバランスの問題ではなく、メインシャフトとウォームシャフトの平行が崩れているような印象ですね。
巻き出しや止めるタイミングでのコロッとしたフィーリングがあります。シムを減らしてテストしてみましたが、あまり変わらないので、元のシムバランスに戻しました。

ギア馴染みでよくなることはあるかもしれませんが、おそらくコロコロとしたフィーリングは残りますね。気にして注油していくとご依頼時の状態になりますので、現状であまりメインシャフトから注油しない方が良いです。
ありがとうございました。

コメント
コメント一覧 (2件)
いつも参考にさせていただいてます。
ノイズ軽減を実現と商品説明文にあり、グリッチのグリス気になっているのですが、どのような使用感なのでしょうか?
見た目や質感からしてIOSやスミスのグリスに近いと思ったのですがerengeWorksさんの方ではどういう印象でしょうか?よろしければ教えて下さい。
コメントありがとうございます。
このグリスは使い方が難しいが使用量を間違わなければ、グリス抜けしづらいと思います。
グリスの添付効果によるノイズはあまり低減できていないですね。
元々はウォームシャフトのノイズはグリスが載っていなかったので、ノイズはなくなっています。
IOSギアグリスとはまた違ったフィーリングですが、粘性以上にまとわりつく印象があります。
その結果、ノイズは感じづらいほうかもしれません。