19ヴァンキッシュ1000SSSPGのハイギア化とOHのご依頼です。
ギア交換
C2000SHGのギア3点を交換することでHG化が可能です。
ただハンドル長が35mmから45mmが標準になるので、ギア比を変更した際に検討すべきはハンドルの交換です。
ピニオンギアの太さが違いますが、ドライブギアでピニオンギアを動かす構造ですから、ピニオンギアが細い(ギア比が高い=HG)と重くなるわけです。
実際交換した際の状況はOHの内容で説明します。
オーバーホール
リール上部とハンドルから。
ハンドルノブの付け根のベアリングがざらざらになっています。
原因はハンドルノブのインナーカラーを入れることで、ベアリングの外径でクリアランスを調整していますが、若干きつくテンションがかかっている状態になるため、ベアリングの不具合が生じやすくなります。
0.15mmから0.13mmへ減らしました。またインナーカラー抜いております。
スプールは異常なしで純正グリスを添付。
ラインローラーもフッ素グリスを添付しました。
ボディ内部です。
ローラークラッチの撥水が取れていたのでオイルが浸透しているように思います。ボディ内部もグリスが少し寄っていることが分かります。
空巻きではわかりませんでしたが、少しシムがきついのでしょうか。ベアリングにはグリスが少し浮いています。
洗浄します。
ベアリング自体の状態はそこまで問題がないので、一度そのまま組みます。
BOREDのALPHAを添付して仕上げましたが、ざらつきがございます。
ドライブギアへのグリスをDELTAへ変更します。
ベアリングですが、耐久性重視ということでしたので、ドライブギア左右をシマノ純正のDG06を充填しました。
ピニオンギア上下はBOREDのNEMEAを使用。
ケミカル添付量を調整して違和感が少し減りましたが、問題はここでした。
ドライブギアのシムが多いんですね。0.15mm分のシムが入っており、0.13mm位で0ポジションでしょうか。ただざらつきが出てしまうので、0.11mmまで減らして組みました。ハンドルを回してみるとわかりますが、そこそこ緩いんです。ただクリアランスがなくギアが消耗するよりは長期的には使用感は良く続くと思います。
作業完了しました。
実際はリールのバランスの問題だと思いますが、現状のハンドル長では重いと思いますので、45mmのものを使用することをお勧めします。
ありがとうございました。
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