19ヴァンキッシュ4000XGのオーバーホール依頼です。ボートキャスティングで2シーズン使用の個体です。
巻きフィールに使用感が御座いますね。ハイパフォーマンスチューンによるオーバーホールを行っていきます。
オーバーホール(ハイパフォーマンスチューン)
ローター、ハンドル、ローターを分解。
ハンドルノブのシム調整します。
0.15mm分のシムが御座いましたが、0.23mmでした。インナーは除去します。
ドラグワッシャーに使用感があるので、22ステラのデュラクロスに変更です。
ローターナットベアリングがシャラシャラに。
HRCBに交換です。
インナーを抜いて、バリを取ります。
ハンドルノブはグリッチオイルのロサで仕上げています。
ラインローラーも洗浄して組みましたが、シャラシャラが取れないので、DLCラインローラーの2BB仕様に。
高耐食ベアリングで2BB化。
ボディ内部です。
ギアのグリスに偏りが出ています。摩耗も偏りがあるんだと思います。シムが若干キツイんですよね。
グリスが多めです。
ベアリングのグリスが少し抜けています。
中間ギアのグリスは残っていますがかなり抜けてきています。
洗浄します。
洗浄液の汚れです。
ピニオンギア上下はHRCBに交換。
ウォームシャフト下は高耐食ベアリングを追加します。
ギアを交換します。
中間ギアは交換なしで済ませました。
ここからシム交換です。
ウェーブワッシャーを0.08mmへ。
ウェーブワッシャーを0.20mmへ、かなりガタが大きいですね。
0.28mm追加で仕上げました。
ピニオンギア下ですが、ツラ合わせのシムを抜いて。
0.28mmシムを追加。
BOREDのDELTAで仕上げます。
中間ギアはTHICK HEAVYとLIGHT DUTYを混合したものを添付。
0.01mm程減らしてテスト。
ドライブギアも0.01mm程減らしてみます。
そこそこいい状態に仕上がってきました。
ローターナットベアリングを装着。
やはりギア鳴りとザラツキがあります。
ウォームシャフトピンのシムを減らしてみますが、関係ないですね。
ケミカルを入れ替えてテスト。
ドライブギアのシムは0.02mm分減らして0.18mmに。
わずかにガタツキがあるようにも感じますが、やはりギア鳴りとザラツキを考えると抜いた方がいいと判断しました。
ボディベアリングはNEMEAと、
既存製品のCHIMERAオイルで想定したコンセプトを継承し、更に海水にも完全対応した防錆性と高負荷にも耐える摩耗性を強化しながらもヌル付きやベト付きを極力排除したサッパリとしたフィーリングにより、機構や摺動を伴う動きを損なわず油膜の「耐久性」を重視したオイルとなります。
LIGHT DUTYを添付しました。
低粘度ながらも耐久性を併せ持つ性能となっています。
ドライブギアはDELTAを添付します。
中間ギアやウォームシャフトはBOREDのTHETAを添付。
作業完了しました。
滑らかな巻き感ですが、少しギアノイズがありますね。元々シムがきつすぎたようで、ギア消耗が早く出ていたのかもしれません。
ありがとうございました。