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オーバーホール依頼 19ヴァンキッシュ C2000SSS ハイパーチューン

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19ヴァンキッシュC2000SSSのオーバーホール依頼です。

以前依頼をいただいたリールですが、巻き重りがあるということで再依頼です。

巻き重りの原因

巻き重りですが、シンプルな理由でした。

ドライブギアに使用した、IOSギアグリスがメインシャフトにグリスが付着していることが主でした。

このグリスは非常にいいグリスなんですが、使用量がシビアで、少し多くなると重くなります。使用量によって重くなるというより、ほかのパーツに付着、作用して重くなるということです。

最近は使用を控えているのですが、ものが悪い訳ではなく、不可抗力で巻きが重くなるケースが多いと感じたからです。

また独特のグリス粘性によりノイズのマスキングのレベルも高い訳ですが、多少荒いチューニングでもある程度仕上がってしまうので、腕が上がったと錯覚してしまいます。(笑)

・・・錯覚というのは言い過ぎかもしれませんが、パーツ交換すべきかどうか判断を誤ったり、調整程度を誤るケースもあると思います。

製品が悪いというより、頻繁にリースを開けて調整出来る方だと非常にいいケミカルだと思いますが、定期的にお預かりするリールオーバーホールでは少し懸念事項が多くなってしまうということです。

こちらに特徴をまとめております。

オーバーホール(ハイパーチューン)

出来る限り軽く、ノイズが出づらいように調整しようと思います。

外パーツをばらして洗浄します。

特に不具合は無いですね。前回から1.5年ですから、まだ大丈夫です。

ローラークラッチ、クラッチリングが汚れています。

これも許容範囲。

ドライブギア。

IOSグリスは適度に残っています。

DG06を添付したウォームシャフトギアもしっかりと残っています。中間ギアはオイルが乾いているようにも見えますが、若干残っていました。

洗浄しました。

汚れ具合はこのくらい。

ベアリングですが、ドライブギア左右の2点交換します。また、ウォームシャフト下部をベアリングに交換します。

ウォームシャフト下部のベアリング交換し、シム調整します。

曲座金を平座金(0.27mm)に交換。

中間ギアも同じく平座金(0.17mm)に交換。

ピニオンギアも平座金(0.42mm)に交換。

BOREDでグリスアップします。

ドライブギアはALPHA、中間ギア、ウォームシャフトをOMEGAを添付して調整します。

全天候中粘度セミシンセティックグリス。全天候中粘度セミシンセティックグリスとして、DELTAよりもワンランク粘度をダウン、THETAよりもワンランク粘度をアップさせ、グリスの粘度を示すちょう度は1号となり、汎用では中粘度のグリスとなります。

全天候超低粘度セミシンセティックグリス。THETAよりもハーフランク粘度をダウンさせ、グリスの粘度を示すちょう度は0号-とした超低粘度なグリスとなります。

このまま組みます。

少しカタツキがあります。

ドライブギアの外シム(0.02mm)を追加。

ウォームシャフト下部を0.01mm追加します。

中間ギアも0.01mm追加します。

ピニオンギアはシムを減らします。

0.38mmに。

ドライブギアも0.01mm追加のみ

ピニオンギア上部のシム調整ですが、ベアリングのかさ上げの為にシムを0.02mm追加してテストします。

0.4mmとしました。

ローターのスレがありますので、かさ上げの為に0.05mmのシムを入れます。

中々微妙な所ですが、ピニオン上部のシムを抜いて、下部を0.39mmで落ち着きました。

最終的には、この遊びはハンドルガタではなく、わずかにギアノイズがあるという判断としました。

ドライブギアはシムを追加せずとしました。

ギアの状態も個人的にはわからないレベルだと思います。適正な遊びだと考える方がいいと思います。

詰めるとカチっとしたフィーリングになりますが、ザラツキがでて巻き重りにつながりそうです。

※かなり細かく作業内容を公開しましたが、実際には5~6回程度本バラシと組みなおしを行っております。

一度こちらで使っていただければ幸いです。

ありがとうございました!

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