23ハイパーフォースLB C2000MDHのハイスペックチューンのご依頼です。
鮎釣りで使用しているそうです。ヘッジホッグスタジオ製のベアリングに交換希望です。極力逆回転が軽くなるようにということでございます。
今回のケミカルですが、MTCWを使用しました。
ボディ上部のチューニング
ボディ上部を全分解して、洗浄しました。
ラインローラーとハンドルノブベアリングを交換します。
ブレーキコアのオイル化
レバーブレーキリールの巻き重りの原因の1つ、ブレーキコアによる抵抗です。
特にこの番手だとローター慣性があまり効かないのでより巻き重りを感じてしまいます。
分解して。
ブレーキコア内部のベアリングを交換します。
シールドが外せるタイプだとそのまま洗浄してオイル化するんですが、ざらつきやシャラシャラとした異音が出てしまうと使えないので、ミネベアの汎用ステンレスを使用しました。
ヘッジホッグスタジオのSHGもありますが、こちらもシールドが取れない可能性があるので、ミネベアに交換しました。
使用したオイルはMTCWのMT01、MT02をメインに、粘度を下げるためにMT-00にて調整しています。
ハンドルノブ、ラインローラーベアリングのオイルチューン
ラインローラーですが、一体型でXプロテクト化されていますね。
実際はフッ素グリスを添付しているだけなんですが、このラインローラーは15TPなどで採用されたタイプでして。
内部のベアリングは規格ものです。
こちらも洗浄してみましたが、ざらつきがあるので、ヘッジホッグスタジオのHRCBに交換です。
オイルは、MT-01で仕上げました。
続いてハンドルノブですが、ヘッジホッグスタジオ製のベアリングはシールドが外せないタイプだったので、ゴールドワークスの自転式があったのでこちらを使用しました。
シムは0.15mmでしたので1枚追加しております。
使用したオイルはMT-00、非常に軽い力で回りますね。
ドラグワッシャーはカーボンクロスワッシャーですね。こちらはMTDG-02を使用しました。
前半終了です。
ボディ内部のチューニング
続いてボディ内部をチューニングしていきます。
ばらして洗浄です。
汚れ自体はあまりなく、グリスの色ですかね。
交換、追加するベアリングですが、ピニオンギア下のベアリング、
ウォームシャフト上下のベアリングをHRCBに交換します。
すべてオイル仕上げとなります。
ドライブギア左右はMT-02を、ピニオンギア上下はMT-01をメインに仕上げております。
ウォームシャフト下のシム調整ですが、もともと0.20mmの内径に掛かる内シムが入っていますが、0.18mmの外シムに交換です。
極力テンションがかからないように調整して。
ドライブギア、ウォームシャフトはMTGG-T(トラウト用)を使用します。
これでも少し強いくらいかもしれませんが、ギア周りはしっかりと仕上げます。
最終調整
最終くみ上げです。
ブレーキコアを着脱する工具が必要です。
少しカラーがきつく、容易にベアリングから抜けない状態でしたが、大きな問題はなさそうです。
難しいポイントがこちらですかね。
このバネは、ブレーキコアと帯同して回ります。
逆回転の時は抵抗を感じやすい設計になっていまして、極力滑るようにオイルとグリスを添付しますが、全体を軽く仕上げていくとこのパーツのノイズを若干感じてしまうようですね。
だからと言ってグリスをもりもりにしても違和感が消えるわけではないので、極力粘性もありさっぱりと仕上がるように組んでいます。
全体をオイル仕上げにしたことで軽くなりましたね。レバーブレーキでの鮎釣りに最高の相棒になりますように。
ありがとうございました。
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