10オシアカルカッタコンクエスト 300タイプJ HG オーバーホール(スタンダードチューン)

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オシアカルカッタコンクエスト300タイプJ2台のオーバーホールのご依頼です。この年代のカルコンの中でもかなり複雑な構造の本リールですが、中々人気の高い機種のようで、ご依頼をよくいただきます。

汚れが蓄積しやすいようで、クラッチバネが折れている個体や、クラッチが返りにくい個体等、修復が難しいものもございますが、パーツの破損がなければかなりの確率で復活します。

ただ、ストッパーツメや、ストッパーギアの摩耗による不具合はどうしても大体パーツが無いケースがあり、修復が難しいことがございますね。

目次

オーバーホール

10オシアカルカッタコンクエスト 300タイプJ HGから作業を行います。

案の定、固着がありました。

ハンドルノブベアリングが崩壊しており、ハンドル上部のベアリングの外枠が破損。根本だとまだ何とか作業できる可能性がございましたが。。。

枠が取り出せれば組みなおせるのですが、こればっかりは中々取り出せないです。交換するため同じものをお手配いたしました。

分解していきます。

フレームとスプールベアリングが固着してこれ以上分解できない。

スプール軸をたたいて押し出します。

もうすぐです。

無事取れました。ボディ内部。

塩と砂でしょうか。

グリス、オイルは乾いてしまって、カーボン粉が内部に蓄積しています。

ばらしていきます。

ドライブギアもこの通り真っ黒です。

ドライブギア軸ベアリングが固着しています。

全バラシして。

洗浄を終えました。

左側が超音波洗浄器の汚れで、右側がパーツクリーナーです。

どちらも真っ黒になっております。超音波洗浄器が黒くなるのはあまりないのですが、汚れの蓄積量が多いためかと思います。

ドライブギアにこびりついた汚れを落とします。

ベアリングはボディ内部3点交換です。

スプールベアリング1点は残せそうです。

フレームを磨いて。

汚れも皆無に。

組んでいきます。

ドライブギアと中間ギアはシマノ純正ケミカルを中心に組み上げます。

ギアは交換した方がいいでしょうが、何せ修理不能機種なので、パーツがありません。ベアリングのみの交換でもそこそこ巻き感は良くなりました。

ローラークラッチ、スプールベアリング等は防錆性を考えてBOREDのNEMEAで仕上げました。

BORED METHOD DIVISIONオイル製品中で中粘度長寿命低摩擦オイルをコンセプトとするNEMEAオイル。 既存製品のCHIMERAオイルで想定したコンセプトを継承し、更に海水にも完全対応した防錆性と高負荷にも耐える摩耗性を強化しながらもヌル付きやベト付きを極力排除したサッパリとしたフィーリングにより、機構や摺動を伴う動きを損なわず油膜の「耐久性」を重視したオイルとなります。

まだハンドルノブは手配中となります。

もうしばらくお待ちください。

ハンドルノブ交換(9/23追記)

ハンドルノブが届きました。

注意点としては、付属品のベアリングを使用すると、使用状況によっては錆びてしまう可能性がございます。

その為、高耐食ベアリングに交換し、BOREDのBSLUで防錆しています。

ヌルヌルでスムーズなハンドルノブの回転になりました。巻き感もギア摩耗によるゴリ感がありますが、異音とざらつきはかなり低減したと思います。

ありがとうございました。

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