22ステラ 2500Sのチューニング依頼をいただきました。

ガラスコーティング施工と傷がついたパーツの持ち込み交換を合わせていただきました。ガラスコーティング施工内容はこちらを参照ください。

全分解
ガラスコーティング施工するために全バラシして、パーツクリーナーで脱脂を行い、最終的に超音波洗浄にかけます。

汚れのひどいものは基本的に超音波洗浄をかけますが、新品や使用間もない個体は超音波洗浄をかけずに作業することがあります。
ガラスコーティングにおいて油分は大敵なので、極力除去します。
ギアの状態。

ボディ内部のグリス量。

洗浄液の汚れ。

ガラスコーティング施工
乾かします。

完全に乾いたら、ガラスコーティング施工します。

12時間位おきます。

ピカピカになります。

表面にガラス被膜ができているので、さっとふき取ると汚れが取れる状態です。

ハイスペックチューン
コーティングが定着してからハイスペックチューンを行います。
ラインローラーはフッ素グリスを添付。

ドラググリスはデカクマを使用。

高粘性でしっかりと効きます。

ワッシャーにしっかりと添付して組みます。

ハンドルノブのシム調整です。

0.1mm、0.3mmのシムを追加。ハンドルのラジアル方向への遊びが少しありますね。少し遊びがあるように思うかもしれませんが、軸方向はクリアランスはほぼ0にセッティングしました。IOS-02を軸に添付しております。
上部作業完了です。

ボディ内部のベアリングをチェックしたところ、ピニオンギア下のベアリングのノイズを確認。Oリングがよれてますね。年式によってはOリング抜きになっているのですが、シマノさんの方針はどうなんでしょうか。

Oリングなしの高耐食ベアリングに交換します。

ドライブギアベアリングですが、0.20mmでしたが、かなりきつい印象だったので、0.05mmから0.03mmへ変更し、0.18mmで組みます。

ウォームシャフト下ですが、0.35mmでテスト、組んだ後0.03mm追加して0.38mmとしております。

中間ギア軸のシムは0.1mm入れてバネを抜きました。軸上部をわずかに削ってテンションがかからないようにしています。

IOSギアグリスを添付。

ウォームシャフトや中間ギアはスミスリールグリスとIOS02を混合して粘性調整したものを添付しております。
バネを抜いて。

くみます。

ドラグノブの調整
あと、ドラグノブが少々固いので、少し調整しました。

外周を0.01mm以下削ったらスムーズに回転しました。
作業完了です。

ドライブギアのシムを抜きすぎたかもと思いましたが、元々シムが多くかなりきつかったようです。フィーリングがばっちりに仕上がりました。
今回のようにシムバランスが悪いだけで巻き感が良くない個体はすぐに仕上がってくるんですが、元々組付けの問題なく、巻き感が悪い個体はチューニングでの調整が難しいものがありますね。
ありがとうございました。

コメント
コメント一覧 (3件)
以前からの疑問です
ドライブギア・ピニオンギアと中間ギア・ウォームシャフトギアでグリスを変えておられますが、ウォームシャフトギアは他のギアと繋がっていないのでグリスが他ギアに移ることはありませんが、中間ギアはピニオンギアと繋がっているのでグリスを分けても混ざってしまい分ける意義がないように考えますが、少量しか混ざらないので分けることの意味が多少あるなど程度の問題でしょうか?
中間ギアとドライブギアについては、多少混じりますが、完全に同化することはないですよ。
中間ギア大とピニオンギアはドライブギアと3点で混じりますが、中間ギアでもいわゆる変速周りは、添付量によって独立しています。
ケミカルがダレてシャフトやボディとの接触個所を埋めてしまうことで、無駄な抵抗感等が生まれることがあります。
調整が難しい個体はこのケミカルバランスによるもので、中間ギアだけではなく、ドライブギアへの添付量も気にしてやる必要がありますね。
質問の答えとしては、分ける意味はあるものの、添付量を注意する必要があるということになります。ケミカルバランスに関しては、22ステラは難しい部類ですね。
ご回答ありがとうございます
中間ギアを一括りに見て、ここの連結をよく見ておらず間違えておりました
勝手にもやもやとして見ており失礼しました
今後もBlogを楽しみに拝見させていただきます