24ツインパワー2台、ハイスペックチューンのご依頼をいただきました。

C3000XGは違和感がありますね。ボディバランスが悪いのではないかと思います。
まずはC5000XGのほうから作業します。
ハイスペックチューン(C5000XG)
そこまでノイズもなく、という印象ですがグリスが重い感じがございます。
ボディを開けてみます。

洗浄実施。

まずはウォームシャフト上下をBB化します。

ウォームシャフト下のシム調整。

ウェーブワッシャーを抜いて、0.30mm追加にて0.50mmへ。
中間ギア大のバネのテンションをさげてやります。

ファイブフォーカスのプレミアムマテリアグリスで仕上げ。

ドライブギアはタイプハードを多めに添付します。
一度組んでみましたが、ローターナットに掛かるテンションが強いため、ローラークラッチインナーにシムを追加します。

0.03mm分です。
ローラークラッチなしで巻き感をチェックしていましたが、逆転時にやってしまいました。

内ゲリアタリというパーツですが、折れやすいパーツです・・・。
今回は完全に操作ミスです。

内ゲリアタリは、手配して修繕しました。

ローターナットベアリングを追加ですね。

ハンドルノブはロサで仕上げます。

シム調整は不要ですね。
ファイブフォーカスのドラググリスを添付。

ローラークラッチを取り付けるとノイズが出るんですよね。
極力シム調整できる限り調整。

0.22mm→0.20mmだと緩いので。

0.21mmで仕上げ。
メインシャフトにタンブルウィードとクリープを混合したオイルを添付して、作業完了しました。

ボディ自体のバランスは良いんですが、メインシャフトとローラークラッチのバランスが若干悪いようです。
ローラークラッチは樹脂ボディにねじ込んでいるので、物理的な調整が非常に難しいです。ネジの締め付けトルクで調整するのは不適切ですし・・・(おそらく緩んできたりすると思います。)ドライブギアのシム調整で極力違和感が消えるようにしました。
ハイスペックチューン(C3000XG)
続いてC3000XGのハイスペックチューンを行います。
ハンドルノブの持ち込みがありましたので、こちらに交換します。

シム調整ですね。0.38mm分追加でクリアランス調整ばっちりです。

こちらにはロサを添付しました。
続いてドラグワッシャーですが、ファイブフォーカスのプレミアムマテリアドラググリスを添付。

ではボディを展開していきます。

ノイズの原因は中間ギア周りのグリス量が少ない点に加えて、

ピニオンギア下、ボディフタ側のベアリングのざらつきと重さ。

最後に調整しますが、シムバランスですね。
洗浄実施。

ベアリングはウォームシャフト上下2点追加とボディ2点交換です。

新品だそうですが、ベアリングがダメになっているケースはそこそこございます。
ピンボケしていますが、中間ギア大のバネテンションの調整を行い。

中間ギア大のボディ設置面のトリミング。

これで接点が小さく摩擦抵抗がより低くなるので、ノイズも緩和すると思います
グリスアップして仕上げます。

ノーマルのプレミアムマテリアグリスを中心に仕上げております。

ローターナットベアリング化。

シムを追加。0.30mmのシムで面を合わせます。

シムは上部、下部どちらでもOKですね。

最終、シュルシュルノイズの違和感が完全に消えなかったのでドライブギアのシム調整を行いました。

0.15mmのシムでしたが、0.13mmに減らしてみたところ、ノイズもかなり緩和しました。

2台無事作業完了致しました。

中間ギアのバランスの問題もあると思いますが、ドライブギアのシム圧が若干きつめでした。
22ステラのリリースのタイミングは全体的にシムが緩いケースが多かったのですが、現行機では18ステラ世代の時と同じようなシムの量になってきているような印象です。若干クリアランス詰めすぎ感がありますね。
この度はご依頼いただきありがとうございました。

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