前回14ステラのドラグノブのパーツについて紹介しましたが、今回はその後編となります。
壊れた14ステラのドラグノブですが、以下のパーツ(スペーサー)を自分で作成して解決致しました。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_8572.jpg)
元となるパーツ(スペーサー)を複製できるようするので、使用するパーツのコストとしては1,000円程度で修復可能になります。
今回はそのパーツの作成方法を公開します。
使用するモノ
実はUVレジンで形成しています。
使用するのは以下です。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_8534.jpg)
- UVレジン(ダイソのハードタイプ)
- シリコンスプレー
- つまようじ(後でマチ針も使用しています。)
- セロハンテープ
もちろん、流用するナットも用意してください。
ほぼどのドラグノブでも流用可能ですが、今回は20ツインパワーのものを使用しました!
また、型を採った後は、デザインナイフや紙やすりで仕上げます。ルーターで削ってもいいかもしれませんね。
型取り作業(1回目)
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_8533.jpg)
完全に固着させてもいいよっていう人は不要ですが、出来れば取り出せるほうがいいですから、面倒ですが写真のようにセロハンテープを切って養生します。
養生出来たら、
セロハンテープはそもそもレジンがくっつかないようなので、シリコンスプレーも不要かもしれません。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_8535.jpg)
ポリプロピレン製のもので養生できると確実なようです。
つまようじに付けたレジンを垂らして充填していきますが・・・。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_8536.jpg)
1回目は失敗しました。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_8537.jpg)
原因は、レジンがいきわたらない事と硬化不良でした。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_8538.jpg)
ナットは養生せずに充填したんですが、上部にかかってもいいようにナットそのものもセロハンテープで覆う必要がありました。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_8539.jpg)
角度を変えてやらないと硬化不良が起きます。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_8540.jpg)
夏場だと10分前後で前と後ろを入れ替えてやってください。
硬化したらセロハンテープを取り出します。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_8541.jpg)
というか、取れないのでペンチとかで引っ張って出来る限り剥離していきます。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_8542.jpg)
硬化不良でやり直し。
型取り作業(2回目)
1回目は硬化不良だったので、2回目はしっかりと硬化させます。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_8564.jpg)
なお、次はナットもセロハンテープで覆いました。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_8565.jpg)
上部をレジンで覆うことで、後で形成しやすくするのが狙いです。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_8566.jpg)
なみなみと。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_8567.jpg)
硬化したので、工夫しながら取り出します。デザインナイフとかで不要な箇所を切って外していきながら、ネジ穴に余っているメインシャフトを差し込んで引っこ抜くと。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_8568.jpg)
取れました。が、一部空気が入ってしまいました。
形成作業
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_8569.jpg)
とりあえず、デザインナイフで余分なレジンを切り取り、紙やすり1200番で表面を慣らしていきます。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_8570.jpg)
オイルを垂らしてやると粉が巻き上がったりしないのでお勧めです。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_8571.jpg)
※少し欠けた部分はセロハンテープで型を作って、再度レジンを流し込んで再形成しました。
組み上げ
組み上げ作業です。
パーツ確認
入れ替えるパーツを確認。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_8573.jpg)
元々のナットに対し、
今回作成したスペーサーと20ツインパワーのナット、あとは内径M5、外径12mm、厚み0.8mmのワッシャーの3点を入れます。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_8526.jpg)
このワッシャーが無いとコイルドウェーブスプリングを抑えてテンションを掛けることが出来ず、ドラグノブとしての機能が果たせないので必須です。
サイズ的には、内径5mm×外径12.5mm(13mmがジャストです。)が一番いいですね。
自重比較
交換によって重さはどうなるのか。
元々のナットは1.1gですが。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_8580.jpg)
今回入れるパーツ類は1.2gとほんの僅かに重くなります。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_8581.jpg)
正直差が無いと思ってもらって大丈夫なレベルです。
作業手順
ただ入れるだけでOKですが、実はスペーサーに向きがありますので、側面を平らにならしていなければ、向きを合わせてください。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_8574.jpg)
型となるパーツの側面を見れば、わかると思います。
これは乗せるだけでOKです。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_8575.jpg)
スプリングも乗せるだけでOKです。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_8576.jpg)
このスプリングの外径が12.5mmなので、出来ればワッシャーも12.5mmの方がいいんですが、12mmのワッシャーでも問題のないレベルで機能します。
使用感ですが、元の状態を知らないので比較のしようがありませんが、不具合や不都合等は一切ありませんでした。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_8578.jpg)
まとめ
20ツインパワーにセットしてみました。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_8579.jpg)
特段問題なしです。
この作業に1時間~2時間程かかったので、シリコンで型を作っておけば量産は比較的簡単になると思います。ただ、そんなに壊れるモノでもないので、シリコンで型を取る作業のニーズは無いかもしれませんが、出来次第紹介できればと思います。
また、14ステラ・18ステラのドラグノブの修理依頼をお受けいたしますので、不具合がある方はご連絡いただけば幸いです。
コメント
18ステラのドラグノブのナットがバカになりました。
幾らで修理していただけますか?
コメントありがとうございます。
番手と状態によりますので、個別にご連絡させていただきます。
はじめまして
18 ステラ 1000SSSDHのドラグノブが
同現象で締まらなくなりました。
おいくらで修理していただけますか?