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供回り方式のシマノリールへのリールスタンドのセッティング ハンドタップによるネジ山の作成

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思わぬ大物が釣れた時とか、リールを直置きしてしまい、気付いたらリールフットにキズが付いてしまった経験等はありませんか。

大切にしているリールが傷つくのは嫌ですよね。

そこで登場するのがリールスタンドです。

リールスタンドとは?

リールスタンドってご存知でしょうか。

リールスタンドとはハンドルの逆側に棒のようなものを取り付け、直においてもリール本体が傷つかない様にする棒状のものです。

シマノのリールに夢屋と呼ばれるカスタムパーツのリールスタンドを付けようと思って、実際に付けられないという経験をされた方もいると思います。

なぜ取り付けられないのかというと、機種によって適合しない場合があるんです。

シマノのスピニングリールでは主にギア構造の違いに応じて2つのタイプに分けられます。

ギア構造の違い

スプールが上下に動く運動をオシュレートと呼びますが、このオシュレートを担うボディ内部の構造が、

摺動子を用いたS字カム方式のもの
ウォームシャフトを用いたクロスギア方式のもの

の2種類があります。

それぞれの境界

詳しい構造の説明はここではしませんが、

具体的な機種としては、

16ナスキー迄のラインナップと一部バイオマスター、500番手のラインナップはS字カム方式となっており、

一方、

17アルテグラ以上の上位機種はクロスギア方式となっています。

16ナスキーと17アルテグラが良く対比にされる理由がボディ構造の違いによるところですね。

なお、

上位機種の方が機構として優れていると思われがちですが、基本的には優れているということではありません。

あくまでオシュレートが均一に駆動できると言われているのがクロスギア方式でして、このクロスギア方式にも、もちろんデメリットはあります。

今回は、あくまでギア構造が異なる2種類のスピニングリールがある位に思ってもらったらいいです。

ハンドルの違い

シマノのリールには供回り方式のハンドルとねじ込み方式のハンドルがあります。

過去にリリースされたリールの形態は様々な違いがあったので、一概には分けられませんでしたが、現在リリースされているスピニングリールでは、ギアの形状で供回り方式かねじ込み方式か分かります。

どういうことかというと、

Sカム構造は供回り式
クロスギア構造がねじ込み式

です。

 

供回りリールのネジ山作成

今回のリールスタンドの装着の為のカスタマイズは、供回り方式のリールを対象にします。

供回り方式のリールは、ハンドルの反対側のキャップも回ってしまうので、リールスタンドを装着出来ず(もしくは装着できても共に回ってしまう)、リールの保護のしづらい状態になってしまうということ。

供回り方式のリールを改造していきますが、具体的には、

スリムフィットボディとGフリーボディのタイプによって少々作業難易度が異なりますので、その点も含めて紹介します。

 

スリムフィットボディは、

13ナスキー、14サハラ、15セドナ、16エアノス、18ネクサーブ

があります。

 

一方、Gフリーボディですが、

16ナスキー、17サハラ、17セドナ

が対象です。

 

スリムフィットボディ(18ネクサーブ)の場合

ネジ山を作る為、ハンドタップでねじ切りを行います。

同じくパーツクリーナーを吹き付けてグリスを除去します。

ボディは内側からタップを入れます。

タップのサイズはM11 × 0.75mm という非常に珍しいサイズ。

内側からぐりぐり

ボディ側は基本的に失敗しなくなりました。

コツは。

赤い箇所にタップを平行に。

そのまま、ぐりぐりと回転させていきます。

喰いついた際の角度をチェックします。

少しずれていたら、再度ねじ込んで平行になるまでやります。

反対側から見て、垂直になっていれば基本的に問題なしです。

ボディはきれいに切れました。

フタ側を失敗してしまいました。

スリムフィットボディで合計4度行っていますが、4度ともフタのネジ切りを失敗しています。

かなり精度高くねじ切らないと、右ハンドルのリールスタンドのセッティングは難しいですね。

Gフリーボディ(17サハラ)の場合

同じくハンドルタップでねじ山作成です。

内側からグリグリ。

垂直に入っていれば問題なし。

上から見た所。

前から見た所。

後ろから見た所。

すべて垂直になっていることを確認してから、ねじ切りを進めていきます!

無事貫通しました!

無事付きました。

ボディ側が完了しました。

内側から見ると。

ネジ山が出来ていますね。

続いてフタです。

同じく垂直に入っているか確認します。

上から見た所。

前から見た所。

後ろから見た所。

ボディと同じく、すべて垂直になっていることを確認してから、ねじ切りを進めていきます!

無事貫通しました!

最後に、

ネジ切った後にパーツクリーナーで削りカスを除去します!

綺麗に除去出来たら完了です。

無事付きました!

フタ側が完了しました。

同じく内側から見ると。

きちんとねじ込めているので、防水性能もバッチリです。

リールスタンドの必要性

供回り方式のリールの方が安価なので、リールスタンドは必要なしという意見もあるかと思いますが、むしろ起き竿をするのは、例えばサビキ釣りや穴釣りなど、安価なロッドやリールのケースの方が多いと思われます。

その点からこのカスタマイズは非常に理に適っており、リールスタンドを使用することで傷や劣化を防ぐことができます。

ねじ山作成において気を付けたいポイント

16ナスキー、17セドナ、17サハラの

Gフリーボディのタイプは、ボディの合わせ面がフラットで、内側からねじ切りは比較的容易に出来ます。

一方、13ナスキー、14サハラ、15セドナ、16エアノス、18ネクサーブの

スリムフィットボディのタイプは、合わせ面がフラットではない為、フタ側のねじ切りの難易度が非常に高いです。

ボディ側は慎重にやれば失敗してもリカバー出来るのですが、フタ側はどうしても斜めに入ってしまうんですよね。

自分は左利きで右巻きなので、本当はネクサーブのフルカスタムのネクサーブとか使いたいんですけど、ねじ切り失敗するので諦めました。

成功するコツはまだつかめていないですが、方法はあるはずですのでポイントがつかめれば改めて紹介します。

ご自身でネジ山を作るぞ!という方はこちら。

※タップはほぼどこにもおいてありません、アマゾンでも品切れが続く場合がありますのでご注意ください。

※ハンドルはこれでなくてもどれでも大丈夫です。

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