格安ベイトリールの24SLX70を改造してみた。ドラグサウンドチューン実装とマグネットブレーキ化(2)

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今回はドラグサウンドチューン実装を行っていきます。

全バラシから組み上げを行ったため、BOREDのMETHODケミカルによるチューニングも併せて行います。

目次

ドラグサウンドチューン実装のポイント

ドラグサウンドチューンを行うにあたり、以下の作業を必要とします。

  • ドライブギアの穴あけ加工
  • ドラグパーツの移植

また、ドラグサウンドチューンを実装した際に注意したいことは、ドラグパーツが脱落しないようなパーツ構成にすること。

ドライブギアの穴あけ加工

では、ドライブギアに穴あけを行います。

ドラグワッシャーとバネホルダーを合わせてみると。。。

この位置に穴を開けます。

電動ドリルであれば比較的容易に開けることができます。一番いいのはボール盤ですが、中々ボール盤を持っている方もいないですよね。

開けるサイズは3mm穴なんですが、精度を高めるには2.8mmのドリルで開けてから拡張するのがおすすめです。

拡張の際はルーターが必要なので、もしルーターがなければ3mmのドリルでいきなり開けてしまっても大丈夫。穴を何か所か開けても基本的には問題ないですが、注意点としてはホルダーが緩い場合、脱落するリスクがあります。

ホルダー脱落の解消方法は最後に紹介します。

時々パーツクリーナーで洗浄して、切子を除去しています。

3mm迄拡張したらバリを取って。

裏面は面取りを行います。

この細かい作業はルーターがないと難しいですね。

ドラグサウンドチューンに必要なパーツは?

ドラグサウンドチューンのために使用するパーツはこちらです。

20エクスセンスDCSSを流用します。

基本的には、ドラグ板・音出しラチェット・ドラグワッシャーに加えて、音出しホルダー、ピン、バネの3点が必要です。

ただし、ドラグワッシャーは22エクスセンスDCのもの、17エクスセンスDCのものを使用してください。20エクスセンスDCSSだとギアの内径が合わないです。

20エクスセンスDCSS HG Rのパーツ

  • 35番 スタードラグ板
  • 37番 ドラグ音出しラチェット
  • 38番 ドラグ音出シピン
  • 39番 ドラグ音出シバネ
  • 40番 ドラグバネホルダー

22エクスセンスDC XG Rのパーツ

  • 37番 スタードラグ座金

ドラグパーツの組み込み仕上げ

用意したスタードラグ座金にDG01を添付して組みましょう。

組むとこんな仕上がりです。

基本的には穴開け加工出来たら後の作業は非常に簡単です。

シンプルにホルダーバネ、ピンの入れて。ドラグ板とラチェットを合わせて乗せるだけです。元通り組み戻すことができるようでしたら、そこまで難しい作業ではないと思います。

チューニングのポイント

チューニングに関しては、純正ケミカルを使用するのもいいですが、巻き感向上のために社外製のオイル、グリスを使用すればスペックアップすることが可能です。

レベルワインド周辺

例えばウォームシャフトですが、現行機では金属ではなく樹脂製になっており、ピンとのノイズが少なくなっております。ハンドルの回転のスムーズさ、軽さを求めるのでしたら、オイル仕上げもありです。

スプール連動レベルワインドだと、グリスバランスを誤るとキャスト時に距離が伸びない等の問題が起きますが、24SLXはスプールと連動しないので、ざっくりと添付しても大丈夫です。

ドライブ軸ベアリング、ウォームシャフトギア

ドライブギア軸のベアリングですが、巻き心地に最も影響する箇所です。

防錆性を高めるには、フッ素グリスが最もいいのですが、巻き感もUPするには、高粘性のオイル等がオススメです。

BOREDのBSLUであれば、防錆性も高めることができます。

BORED METHOD DIVISIONオイル製品中でフラッグシップとなる高粘度マルチパーパスオイルをコンセプトとするBSLUオイル。 METHODオイル製品中で圧倒的なベストセラーを誇る全方向対応のマルチパーパスな用途ながら、特に油膜性、防錆性、減摩性に優れた効果を発揮する、フィッシングリールからサイクルパーツまで幅広く対応したオーバースペックな「耐久性」を重視したオイルとなります。

また、ウォームシャフトギアに添付するグリスは結構重要で、グリスの素材ももちろんですが、グリスの量に気を付けたいですね。

あまり添付しすぎるとボディ周辺にまとわりついて巻き重り感が出てしまう原因に。

BOREDのOMEGAの低粘度のグリスを薄く添付する、

OMEGAをアップグレードさせた最も油分配合が多く低粘度で強粘着なグリス。オリジナル耐水防錆添加剤の配合により海水使用に完全対応。他のMETHODウレア系グリスとの混合で粘着性や静寂性を付加。

もしくはさっぱりとした使用感のシマノ純正のDG06であれば、

あまり巻き感を邪魔しない仕上がりになります。

ただし、純正グリスと他社のグリスは混ざらない環境で使用するほうがベターです。

ドライブギア

最後にドライブギアへのグリスですが、巻きにヌメっと感が欲しいのであれば、粘着性を確認しましょう。粘度が低くても粘着性が高い代表例が先ほど紹介したOMEGAです。

逆に粘度が高くて、粘着性が低いのは写真のDELTAです。

全天候高粘度セミシンセティックグリスとして、ALPHAよりもワンランク、THETAよりもツーランク粘度をアップさせ、グリスの粘度を示すちょう度は2号となり、汎用では高粘度なグリスとなります。

個人的には、2SLXはどうしてもマイクロモジュールギアを搭載している訳でもないですし、ピニオンギアのベアリングは片受ですから、スルっとサッパリとした巻き感がおすすめ。

そうなってくるとやはり、しっかりとしたグリスのDELTAで仕上げてみるのが良いと思います。

ドラグサウンドチューンにおけるドラグホルダーの脱落の回避策

ドラグホルダーが脱落して音が鳴らなくなるトラブルの回避策として。

24SLXですが、スタードラグを最大限緩めると、ドラグが一切聞いていないレベルまで緩みます。22メタニウム等はその逆でして、最大限緩めても少しテンションがかかるんですよね。

どうすれば脱落しないかというと、スタードラグを最大限緩めても、ある程度ドラグ板がピンを抑えている状態を作る必要があるんです。

上記写真のようにインナーチューブに座金を追加してやれば、テンションがかかった状態になります。

なお、インナーチューブの厚みは12.22mmです。

だた、SLXの場合は座金を追加するにもかなりの枚数がいるので、ドライブギア座金を1枚追加してやります。

これで最大限緩めてもテンションが少しかかった状態になるので、ドラグバネホルダーの脱落を防げるわけですね。

ドラグサウンドチューンでの使用感は?

ドラグサウンドチューンの24SLXは、純正のドラグサウンドチューン機のようなマッチングでした。純正パーツを移植しているので、当然と言えば当然の結果ですね。

ドラグ力そのものは若干低下するものの、ドラグを出してやり取りをするためにドラグ音を実装するわけですから、実用レベルではほとんど影響がないと思います。

次回はマグネットブレーキ化のカスタムをご紹介いたします。

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