ギアがダメだと思っていましたが、ノイズの原因が特定できました。
前回まではこちらです
IOSケミカルでチューニングします。
もくじ
振れのチェック
ローター振れのチェック方法ですが、板オモリをローターに張り付けてテストします。
0.27mm分
前後の振れがある場合があります。
その場合はここに貼ります。
左右はローターに貼ります。
アームカム側が僅かに軽いので、0.3mmのステンレスのシムを入れておきました。すでに調整されていたので、ほとんど変わらないですね。
ノイズの原因
カラカラとなるノイズの原因はドライブギア軸のずれによるパーツのスレです。
推測ですが、中間ギアが直接のノイズの原因ですが、軸がぶれてしまってノイズが出ていると思います。
ではなぜ軸ブレが起きるのか??
Oリング
Oリングを入れることで、静音性と密着度が上がりリーリングの精度が上がるというのは理解できますが、不具合もあります。
ピニオン下のOリングですが、外すと分かりますが変形しています。
はめる時に引っかかって変形したまま組まれていました。
かといってOリングをはずしてはめるとクリアランスが甘くなってしまって、ボディとの密着度が甘くなり少し角度がずれてしまうようです。
その為、Oリングなしのベアリングに交換することで解消しました。
可能性の話ですが、Oリング標準だと元の設計を甘く作れるので、Oリングありだとパーツ精度が甘いのかもしれません。抜くとチャカ付きやシュルシュル、カラカラの原因になっていると思います。
また、ドライブギアのOリングについて、外した場合のメリット、デメリットが存在します。
Oリングアリだとシムを詰めるとゴロゴロノイズが強く出ます。完全にギアが固定されてしまうためです。
Oリングをつける場合はここのネジを外しておくことをお勧めします。
理由はこのベアリングが一緒に外れるので、
ウォームシャフトに引っかかって非常に外しにくいのです。
ドライブギアのOリングがあると高確率で外れない状態になりますから、フタにベアリングを固定するネジは外しておくことで、メンテナンス性が上がります。
IOSケミカルチューン
今回、IOSギアグリスを使用しましたが、使用量が相当シビアなので、ご自身でもメンテナンスされる方向き。
その為、ギアボックスを開けにくいとメンテナンス性が下がるので、ベアリング固定ネジは外しています。
また、ノイズを極力減らすため、すべてのOリングを除去しています。
それではチューニングの内容をチェックしていきます。
抑えバネの削除とシム追加
中間ギアのバネを除去し、0.1mmのシムを追加します。
中間ギア大のクリアランスを詰めます。0.01~0.02mmほどクリアランスが残ってますが、どこまで詰めるか、詰めなくても不具合が無いのか、使用してみないと分からないところです。
ウェーブワッシャーを平シムへ
ピニオンギア下のシムを平シムへ変更します。
0.39mmですね。
高性能ベアリングへ交換
ベアリングを3点交換します。ピニオン上下はヘッジホッグスタジオさんのHRCBに交換。
ベアリングにはIOS-01を添付します。
ピニオン下のみグリスで残します。
グリス&オイルアップ
IOS-02は中間ギアのマイクロモジュールに添付。
ウォームシャフトはスミスリールグリス。
ドライブギアはIOSギアグリス。
仕上げ
オートリターンが渋いということなので、フリクションリングのグリスが多すぎるのでふき取ります。
メインシャフトにはIOS-01を添付します。
作業完了しました。
ハイパーチューン&IOSチューンまとめ
ドライブギアのOリングを抜いたので、巻きがライトでスムーズになりました。Oリングアリだと、コロコロとした印象になるクリアランスです。
ドライブギアには0.01mmシムを入れてもいいのですが、これ以上はギアの摩耗を促進すると思われます。
IOSケミカルはご自身でメンテナンスを頻繁にする方であれば、非常に良いケミカルですが、ギアグリスは添付量が難しいです。
中間ギアはIOS-02を添付しました。ここはスミスリールグリスも相性が良く、もう少ししっかりとした巻き感になります。
ありがとうございました。
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