18ステラ、19ヴァンキッシュの2台ご依頼頂きました。
いつもありがとうございます。
チューニング
新品購入後そのままアジングで使用されていたそうですが、シュルシュル音があるとのこと。確かに音はありますが、不良個体とかではない通常の不具合のないヴァンキッシュです。
バラしてみると・・・。
グリスが・・・
メインシャフトまでグリスたっぷりです。
ウォームシャフトにもかなり付着しています。
中間ギアもしっかりとグリスアップです。
これを落とします。
そして、ベアリングはそのまま使用する予定でしたが、組み上げた際に巻き重りがするので、結局不具合が最も出やすいピニオンギア下部を除いてオイルチューンに。
ウォームシャフト下部のブッシュをベアリングに交換します。
このシム調整が重要で、18ステラ、19ヴァンキッシュはほぼ同じボディ構造ですが、ギアボックスがCI4+なので、ステラと同じ感覚で詰めると詰まりすぎます。
もう一台の18ステラの時もそうでしたが、寒冷オイル、グリスとも粘度に影響が出やすいものだと、わずかですがノイジーになりますね。
それより、ガタツキを取ろうと圧をかけてクリアランスをチェックしていると0.01mm位すぐに詰めすぎちゃうわけですね。
ギアグリスはIOSギアグリスで仕上げてみましたが重くなるので。
最終的にスミスのリールグリスをベースにIOSギアグリスを混合しました。
中間ギアのマイクロジュールをオイルで仕上げてみましたが、ノイズを気にする場合はグリスのほうがよさそうです。
ここも重要ですね。
ローターのガタを取ろうと詰めすぎると圧が掛かりすぎてスレ音、ローター巻き重りにつながってしまいます。そしてピニオンギア上部のベアリングですが、通常アキシアルの振れがそこそこあり、抑え板で押さえて場合と外周のみを抑えた場合で振れ具合が異なります。(ベアリングの種類にもよるみたいですが。)
抑え板を組み立てて、ガタツキチェックしてみてベアリングに荷重がかかってないかどうかを見れば、負荷が無い状態で回転するように出来ているか確認することが出来るんですが、この辺のチェックが適切にできていないときつくシムを詰めてしまうという。
(書いていてすごく分かりづらいですね・・・)
今回は少し詰めすぎて、何度も調整しました・・・。
そしてギアボックスの素材と、グリスオイルの粘度、ベアリングの振れを考えて調整しなおしました。
その為、ドライブギアにも0.01mmのシムを入れてチェックしましたが、入れた時はいいんですが、少し経つとわずかなノイズが出るという状態。
少し緩めに仕上げたので、チャカ付きがあるかもしれません。
34のダブルハンドルだとなおさら巻き抵抗が強いと使いづらいと思い、ライトに仕上げることを心掛けました。
ありがとうございました!
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