22ステラC3000MHGのドラグノブの不具合による修理依頼。
3回ほど使用されたそうですが、だんだんドラグノブが固くなって、異常な固さになったそうで。
ドラグノブが固い原因
パーツの形成不良だと思います。
初めに疑ったのは、ドラグノブ内にあるナットが斜めに入ってなめてしまったんだと思っていました。
分解して、このパーツのサイズがわずかに大きいんですよ。
左は14ステラ、右が22ステラ。
入れ替えてみようと思いましたが、音出しパーツの位置が合わないので、外径を少し削ってやりました。
無事通常の固さに戻りました。
それではチューニングしていきます。
ハイパフォーマンスチューン
巻き感がコロコロとノイズがあります。大きな原因はクリアランスの問題だと思います。
ボディ内部です。
内部のケミカルの状態を見て、一度開けているように感じましたが、購入から1度も開けていないとのことでした。
洗浄します。
いったんのシム調整せずに組んでみます。
しっかりグリスを添付します。
やはり、ごろごろ感が取れないです。
Oリングを外していきます。
まずはOリング付のベアリングを除去して、通常のOリングなしのものと交換します。
またドライブギアのOリングを外します。
ウォームシャフト下のシム調整。
0.38mm
中間ギア大にシムを入れて、バネを抜きます。
ピニオン下のシム調整です。
0.51mmで組みます。
テストの為、メインシャフトなしで組みます。
ドライブギアのクリアランス調整です。
0.03mm分でガタが無くなるポイントですが、このまま組むとノイズが出ますね。
0.02mmで調整。
ハンドルノブもウェーブワッシャーで組まれていたので、シム調整します。
内径4mm外径6mmのシムを内側に0.2mm厚のものを入れて。
内径5mm外径7mmのシムを0.28mm分(0.2mm+0.05mm+0.03mm)外側のベアリングの内に入れます。
ピニオンギアのシム調整をします。
0.50mm
0.49mm
ピニオンギア上部のシムを抜いて、0.46mm、結局0.45mmで仕上げました。
クリアランスが決まらないのは、軸がぶれているように感じます。ザラツキが完全に取れないんですね。
ピニオン下のベアリングを交換して、すぐはノイズレスでしたが、途中からノイズが出ました。
その為、洗浄してみましたが、やはりだめで。
元々ダメなベアリングであれば交換したので問題ないんですが、メインシャフトが少しずれているのかもしれません。
厳密に組むと不具合が出そうです。
写真ではBOREDグリスで組んでいますが最終的には、
シマノ純正グリス
アブガルシアのリールグリス
で仕上げています。
ゴロゴロ感はだいぶ軽減しました。
22ステラの不具合?
22ステラですが、いくつか初期状態の不具合が多いように感じます。
ドラグノブについては、どういう経緯で不具合となるのか不明です。
製造時には問題が無かった樹脂素材が、出荷後に気温やグリス等のケミカルにより変質して膨張したのかもしれません。
もしくは単に製造上のエラー個体が混じっていただけかもしれません。
また巻きについてもギア歯面の接地面積が大きくなったことで、遊びを大きくしないと巻きの違和感が出るようになったと思われます。
かといって、現状の組みだとガタツキが気になってくると思いますので、可能な範囲で微調整をしていくしかないですね。
ありがとうございました。
コメント
はしめまして
自分も22ステラも同じ症状が起きています
たら毎回、釣行後、水没させて、くるくる回して洗ったのが悪かったのでしょうか
コメントありがとうございます。
同じ症状というのは、ドラグノブが固いということでしょうか。