15ツインパワーC2000HGSの改造依頼です。
改造依頼の内容は、16ヴァンキッシュのローターに交換、3BB化、ラインローラー2BB化、マイクロモジュールギアへの交換希望ですが、結果的にはいくつか変更しました。
まず、ウォームシャフト上下のベアリング化は実施しましたが、ピンのベアリング交換はせず、18ステラ世代以降のOリング付のブッシュと交換しました。
マイクロモジュールギア化ですが、16ヴァンキッシュの中間ギアの形状が異なるため、現行のギアのままで、ドライブギア、ピニオンギア、中間ギア大の交換、テストしましたが、現状のギアでもまだまだ使える状態だったので、そのままとしました。
詳しくは順に紹介していきます。
マグナムライトローター
ローターを組みます。
パーツを1から手配し、流用出来るところはそのままにしています。
16ヴァンキッシュの手配したパーツです。
15ツインパワーのパーツです。
このパーツを流用します。
シムを交換する必要がありました。
0.1mmでしたが、0.05mmでテストするも、若干きついのでシムを抜きました。
ラインローラー座金とアーム固定ボルトですが、ステンレス製で若干重く、ローターが振れてしまいます。
0.72gあります。
ヴァンキッシュのラインローラー座金と手元にあったステンレスビスで組むと0.41g。
このビスはステンレスで鏡面仕上げにしていますが、まだ重いので純正のジュラルミンビスに交換。
0.29g→0.15gに。
これで振れが取れました。
オーバーホール
続いてスプール。
小満屋ドラグに交換されていますね。
ハンドルノブも洗浄しておきました。
ボディ内部を開けます。
結構使用感があります。
ギアはまだ使えると思います。
洗浄します。
ボディ内部の汚れです。
ウォームシャフト前後をベアリングに交換します。
ボディ内部のベアリングは全交換です。
ウォームシャフトピンカラーをOリング付のものと交換します。
0.1mm程度厚みが無いので、0.1mmのシムを追加します。
中間ギアにもシムを追加します。
0.1mm。
グリスアップして組みます。
ドライブギアはアブのリールルブ、ウォームシャフトはDG06で仕上げます。
組みます。
IOSファクトリーさんのSシステムを組みます。(持ち込みです。)
0.5+0.3mmのワッシャーを入れます。
微調整が必要ですね。
16ヴァンキッシュのギアに交換してみます。
ギア形状が全く異なります。
ピッチが細かくなるとどうなのか。
18ステラはピッチが細かくなりました。
22ステラではギアのピッチは大きくなりました。
この辺の理屈は正直わかりません・・・。
ギアの形状が異なるので、シムを追加して。
やはり現状のギアで十分ですね。
ノイズが取れないので、テストします。
ウォームシャフトを新品にしてみましたが、多少フィーリングが良くなる程度です。問題箇所はピンの遊びがないことですね。
組んでみてコロコロとノイズがあったので、0.1mm→0.05mmのシムへ変更しました。
純正のブッシュだと圧が強すぎた可能性があります。
あとは、中間ギアとウォームシャフトギアのクリアランス詰めすぎですね。
0.1mm→0.08mmへ減らします。
何とかノイズがだいぶ低減し、フィーリングが良くなりました。
ローターの慣性が下がったことで、回転の際にスプールの重さによるノイズが出ていました。文字にすると分かりづらいのですが、ケミカルを調整して出来る限り抵抗を減らしてやることで、改善しました。
もし、巻きを良くしたいということでしたら、例えばヴァンキッシュなどのスプールを軽いものへ変更すればもう少し巻き感が良くなると思います。
ありがとうございました!