16ヴァンキッシュ1000PGSのオーバーホール依頼です。

1年前に同番手のヴァンキッシュのご依頼をいただきました。

今回も同じ内容でということでしたので、基本的には同様のチューニングで仕上げます。
グリッチオイルチューン
主要ケミカルはグリッチオイルで仕上げます。前回はギアグリスの添付量をできる限り減らしましたが、今回も同様にギア周りの抵抗をとるためにIOSのグリスを使用します。
メインシャフトにラインが巻き付いています。

洗浄します。

ハンドルノブのシム調整。

0.20mm→0.15mmへ

ハンドルノブ、スプールベアリングにタンブルウィードを使用しました。
ラインローラーはパッシブです。
ボディ内部。

ピニオンギアが焼けたように黒く変色しています。

グリスはオイルで流れて保持できていない状態になっていました。
洗浄します。

汚れ自体はそれほどでもないです。

いわゆるさびている状態ですね。

写真を撮り忘れてしまいましたが、ピニオンギア下部を研磨しました。

ボディ内部のベアリングはタンブルウィード、ピニオンギア上部のみパッシブ。

ドライブギアはIOSギアグリスですね。
中間ギアにスミスのリールグリス。
ウォームシャフトはBOREDのTHETAを添付します。
組みます。

ローラークラッチ、メインシャフトはパッシブ&ランバイクオイルでさっぱりと仕上げました。
作業完了しました。
ギアの焼けたところの影響かもしれませんが、若干のざらつきがございます。

PGに多いフィーリングなので、ギア交換してもさほど変わらないかもしれませんが、チャカ付きを解消し、グリス過多によるもたつき感が出ないように調整しています。
ギア交換(再調整)
ギアの交換を改めていただきました。

ドライブギアはあまり変わらないですが、若干消耗があります。

ピニオンギアは一目瞭然ですね。

IOSギアグリスを添付。

組みますが、わずかにきついフィーリングです。まあ許容範囲ではあるんですが、ギアの負荷を考えるとわずかにきついのかもしれません。
シム調整します。
0.35mm+0.05mmで調整されていましたが、0.05mmを0.03mmへ変更してテストです。

緩すぎますね。
シムを0.01mm追加してテストです。

ケミカルバランスが崩れるとざらつきが出てしまいます。再度ケミカルを調整して仕上げました。ケミカル調整が非常にシビアな16ヴァンキッシュですが、ドライブギアのシムをわずかに緩めに組んで、ハンドルの巻き感が重くならないようにしています。

極力抵抗感が出ないようにいたしました。
ありがとうございました。
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