2020年シマノスピニング、第2弾は20エクスセンスBB〔20 EXSENCE BB〕です。
もくじ
20エクスセンスBBのコンセプト
BBシリーズ初のXプロテクト搭載。
高耐久設計モデルへと革新。BBシリーズでは初となるXプロテクトを搭載し、鉄壁の防水性能モデルへと生まれ変わった新生エクスセンスBB。さらに、HAGANEギアを搭載したことで、モデル史上最高の高耐久性を手に入れ、ショアゲームをはじめ、ウェーディングやボートなど多彩なシチュエーションで、ガンガン使い込める一台へと革新した。加えて、ビッグシーバスと対峙しても優位に展開するため、アングラーの瞬時の判断に即座に応えるラピッドファイアドラグを採用。クラスを超えた高スペックを備えただけではなく、デザインもハイグレードなものへと一新し、ランカーシーバスを目指すアングラーをさらなるステージへと導く。
シマノHPより抜粋
いわゆるシーバスモデル。

※本ページの画像はシマノHPより引用しております。
急なエラあらいや、メーターオーバーの超大型や、磯でのヒラスズキに対応するために、従来モデルはC3000番機種がメインでしたが、今回は4000番クラス中心で構成されています。

BBシリーズの歴史
上記のコンセプトを理解する為に、BBシリーズの歴史について。
このシマノの『BB』とは、BloodBrother(兄弟)の略。
BBシリーズですが、12アルテグラを主体とした体系からスタートしました。(BBシリーズ自体は12アルテグラより前も存在しているので表現が正しくなかったので訂正致します。)説明していきます。
私は2015年から釣りを始めたのでリアルタイムで触ってきた訳ではないのですが、12アルテグラをベースとして、エクスセンスBB、ソアレBB、セフィアBB、コンプレックスBB(アオリスタBBってのもありますが、ここでは除外します。)が、派生し、4種類のラインナップとなりました。
加えて、アルテグラとセフィアBBの関係も見ていきます。(自分は13セフィアBB、18セフィアBBユーザーだったので比較対象として参考にして下さい。)
12アルテグラの特徴(マグナムライトローター&クロスギア)
マグナムライトローターとクロスギア。

この2点が柱の構造となり、クイックレスポンスシリーズとして、BBシリーズが先ほどの4タイプが以下のターゲットごとにラインナップされています。
それぞれのブランドには、BBだけではなく、CI4+、SS(SSはセフィアのみですが。)等の上位機種を用意している形です。
17アルテグラにおける進化(Gフリーボディー&ハガネギア)
17アルテグラはローターが樹脂製となり、CI4+では無くなったことでコアソリッドモデルにチェンジました。これは一部市場では機能が後退したと捉えられていましたが、明確な開発コンセプトがある進化だった訳です。
進化したポイントが次です。
・Gフリーボディー

・ハガネギア

ボディー構造が変わったことで、軽量化に成功し、ローターそのものの自重が重くなった分を相殺。ほとんど重量増加なく、ハガネギアを搭載してきたことで強度が向上しました。
この17アルテグラをベースに今回搭載してきたのが、20エクスセンスBBです。
そして、このコアソリッドの系統を汲むことにより、BBシリーズで最も影響を受けたのが、18セフィアBBというリールでしょうね。
エギングという止めて巻くというスタイルからローターの重量は死活問題。作りや構造的にはいいんですが、ローターが重くなったことでエギングアングラー中でセフィアBBの使用率は減ったものと思われます。
ただし、これで光を放ったのが19セフィアSSというリールでした。
19セフィアSSは、18セフィアBBのローターをCI4+のものに、ベールをチタン製に、スプールをリジッドサポート搭載のものにアップグレードした機種。BBシリーズが耐久性と使用安定性を求めたことで、セフィアSSという中級機のスペックがより鮮明になり、セフィアシリーズの明確な体系化が整ったのです。
20エクスセンスBBの技術特性
目玉はⅩプロテクトですね。
上位機種顔負けの耐久性の為の技術特性が盛り込まれています。このクラスで搭載してくるとは思いませんでした・・・。
特にラインローラー部は不具合が多く、10ステラの世代から進化できていないので、18ステラと同等の設計のラインローラーの耐久性は期待できます。
17アルテグラと同様の技術特性は以下です。
Gフリーボディー

摺動機能部品をリールフット側に配置することで、重心が手元に来るようにした構造。
ロッドの一体感が向上することで、キャスティング時の操作性や疲労度を軽減するように設計されています。
ハガネギア

冷間鍛造ギア。
15ストラディック以降同等のものを搭載しているようです。
ワンピースベール

一体成型の極細形状ベール。
段差のない構造でラインが引っ掛からない、トラブルレス。
ネジ込みハンドル

ネジ込み式のハンドル。あそびが無くガタツキが少ない。
スムースな巻き上げが可能に。
以下、20エクスセンスBBに搭載された上位機種向けの技術特性です。
Xプロテクト(スピニング)

【中小型の汎用リール】
より軽い回転が求められる中小型汎用スピニングには、回転軽さを損なわないよう非接触式構造にこだわりました。従来の撥水処理に加え、水の侵入を抑えるラビリンス構造を複合することで、非接触でありながら高い防水性能を実現しました。ストッパーベアリング部、ラインローラー部に採用されています。シマノHPより
ラピッドファイアドラグ

ドラグノブの回転数に対するドラグ力の変化が大きく、ストラクチャー周りで魚を止めたいとき、足元で急に突っ込まれた時など、瞬時にドラグ調整をしたいシチュエーションで非常に有効な機能です。
シマノHPより
20エクスセンスBBのラインナップ
従来はC3000M(245g)、C3000HGM(245g)、4000HGM(290g)の3機種でしたが、20エクスセンスBBからは4000番ボディーがメインで構成されています。
なお、巻き上げ量はHGスペックが基本となり、ノーマルギアはラインナップから外れています。
C3000MHG(240g)
唯一の2500番ボディーです。

いわゆるフィネスゲームとしての番手。
ただし、先ほど紹介した通り、コアソリッドシリーズとなるとローターの重さが、止めて動かすというアクションを苦手とします。
完全に個人的な意見ですが、対抗馬はセフィアSSです。価格帯としては19セフィアSSの方が高額ですが、マグナムライトローターはのアドバンテージは大きいです。
Xプロテクトによって強度と耐久性がアップしている為、その点は20エクスセンスの方が上です。
3000MHG(250g)
前回にはなかったラインナップ。
恐らく、20エクスセンスBBのコアソリッドモデルとして最も優位性の高いモデル。

個人的にもこの番手は好きですね。ゴリゴリ巻きの攻めも出来るし、ライトタックルと合わせて静にアクションを楽しむことも出来ます。
4000MHG(280g)
遠投するならこのモデル。
大河川などのリバーシーバス狙い、大場所でランカーシーバス狙いに最適。

コアソリッドを体感したいならこの4000番クラスがオススメかもしれません。
4000MXG(280g)
サーフ・ショアジギングも視野に入れる場合は4000XGが最適。

高い巻き上げ量で、磯でのヒラスズキも十分に活躍できるモデルですね。
まとめ
まだ触っていないのでその良し悪しは分かりませんが、シーバスフィッシングでの耐久性を求めるとするならば、非常に魅力的なスペックを備えてきました。
20エクスセンスはBBシリーズの中でもコアソリッドシリーズとしての良さが最も出ているモデルですね。
ただし、前モデルと比較して、5g~10g程自重は軽くなっていますが、コアソリッドシリーズとしてリリースとなったため、以前のクイックレスポンス特有の軽快な巻き心地は体感し辛くなっている可能性があると思われます。
改めてとなりますが、触ってみた印象について別途ご紹介したいと思います。
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