23アンタレスDCMD XGの調整依頼です。スタードラグを締めこんだ際に異音が鳴るということで相談がありました。
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スタードラグを締めてから、緩めたのちのリーリングの際にスプールから大きな異音が鳴る症状も出ているとのこと。
スタードラグの調整
音出し板が少し変形しているので、交換してみます。
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在りもので対応するしかないので、パーツ交換で対応します。
調整といっても、そもそもの若干精度が甘いことが原因のように思います。精度というかクリアランスがどうしても空いているので、スタードラグが若干ぐらぐらとするんですよね。
なお、違和感が出るレベルではないのですが、ドライブギア軸も少しネジ山が舐めたような感じです。
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このタイプのスタードラグは非常に組みにくいですよね。
とりあえず交換しました。
MTCWケミカルチューン
MTCWケミカルで仕上げます。
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ハンドルのシム調整、スプールのオイル仕上げ
ハンドルノブ内部のシムが歪んでいます。
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0.5mm+0.1mm+0.05mmで組まれていますが、0.63mmでちょうど良いフィーリングですね。
0.05mmを0.03mmへ変更。
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曲がったシムは除去して、取り出した0.05mmのシムをもう方側のハンドルノブに追加、0.03mmのシムも追加しました。
ハンドルノブはSW00、SW01を混合して使用しました。
なお、ボディ等、主要部はSW00をベースに使用しています。
ただ、ハンドルノブにはSW01は相当高粘度なので、ハンドル軸にのみはMT03を添付しました。
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スプールベアリングはMT03+SW00で仕上げます。
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ボディの全バラシと洗浄
ばらしていきます。
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使用1回なので状態が良いです。
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ローラークラッチインナーのグリスは除去します。
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メカニカルブレーキ内のピニオンギア支えのベアリング、スプール受けのベアリングとも洗浄してオイルチューニングします。
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スプールは若干軽めに仕上げます。
ピニオンギア上下はSW00ですね。
ドラグワッシャーはドライのままで。
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ハンドル軸のベアリングもバラシて洗浄します。
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ベアリングの間にシムがあるので注意です。
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洗浄を終えました。
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汚れはありませんね。
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オイルアップ、グリスチューニング
ローラークラッチのみBOREDのNEMEAを使用しました。
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MTCWケミカル縛りでしても良いのですが、このリールのローラークラッチはNEMEAが一番合っています。
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ハンドル軸元のベアリングは、SW00+01で高粘度チューニングです。
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そのほかのベアリングはSW00で仕上げます。販売サイトでは低粘度のアナウンスですが、かなり粘度が高いほうですね笑。
プラギア、ウォームシャフトはMTGG-Bです。
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オイル仕上げでも良いんですが、ブッシュ周りはMT04の中粘度であまり粘性が高くない調整にしています。グリスもさっぱりとした使用感です。
一方ドライブギアは、
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MTGG-SWで高粘性のものを使用です。
もうワンランク上のグリスもありますが、
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トータルではこちらのグリスが一番合っていますね。
仕上がりは、、、
作業完了しました。
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MTCWのガラスコーティング剤で磨きました。
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巻き感はスムースで重さが軽減しました。
またハンドルノブのシム調整で違和感が消失しています。ボディ内部のベアリング、グリスのバランスがうまく調整できているので、嫌な抵抗感がありません。
スタードラグは再現できなかったので、症状が改善しているか確認できなかったのですが、締めこんでみても違和感が出なかったので問題ないかと思います。
ありがとうございました。
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