今回はリールメンテナンスで使用するスプレータイプのオイル、グリスの使用方法についてご紹介します。
メンテナンスの事前注意と前置き
一般にスプレーグリス、スプレーオイル関して、詳しくまとまった説明があまり見つからないように思います。
シマノさんは動画や商品ページ等で記載がありますが、正直な所説明が足りない、もしくは補足が必要だと感じます。
その上で今回は紹介するのは、正しい使い方とか、絶対にこうあるべきだというものではなく、私自身が日常的にオーバーホールやメンテナンスする中でやりやすい方法として紹介します。
その為、あくまで参考としてください。
メンテナンスで使用するグリス・オイルは、ただリールにとりあえず注油すればいいというものではなく、使い方を誤るとメンテナンスしているはずなのに、逆に不具合が出たり、使用感が損なわれたりと、真逆の結果になることもあります。
それではスプレーグリスから紹介していきます。
スプレーグリスの使い方
リール本体にチュー・・・っと注しても問題はないんですが、
その量の調整が非常に難しい為、普段は(と言うよりこの使い方しかしていません。)このようにしてます。
※以下はいつも使っているグリスの様子です。
1.容器に出す
なんでもいいんですが、20ml程度の容器にスプレーグリスを吹き付けて、グリスを出してやります。
写真の通り並々でOKです。
2.数日放置
5日位でしょうか。
とんとんしてみると気泡が抜けてきます。
時々つまようじ等で混ぜてあげてください。
緩いのが徐々に固まってきて馴染んできます。
3.使用OK
半月~1月程度おいておくとこの通り。
これを筆で取って使います。
粘度的にはシマノDG06より若干緩いか、ほぼ同じレベルまで粘度が上がります。このグリスはドライブギアやドラググリス以外の箇所にほとんど使えます。
ウォームシャフト、特にベアリングに使用することが多いです。
すぐに使えない訳ではないのですが、数日間放置する方が圧倒的に使いやすくなります。
スプレーオイルの使い方
シマノのスプレーオイルはすごく低粘度なので、さらっとしていて使いやすいんですが、流れやすく、また使用する箇所によってはグリスを流してしまうので注意が必要です。
その為、このようなディスペンサーに入れて使用しますが、ちょっとしたコツがあります。
1.容器に出す
グリスと一緒です。
違いはディスペンサーにそのまま入れないこと!
使ってみると分かりますが、炭酸ガス??が溶け込んでいる為か、すぐに沸騰??してオイルが漏れます・・・。
その為、大きめのビン等に噴き出すようにします。
※蓋が出来るやつがイイです。
2.数日放置
一緒ですね。
ただ、攪拌するなりして、時折ガス抜きをしてあげてください。
3.使用OK
1週間程度して、ガスが抜け切ったらディスペンサーに入れて使用してください。
少なすぎると傾けた時にガスが抜け、飛び出ることがあります。かといってここまで入れると倒れたままで放置するとオイルまみれに。
半分位にするのが最も使いやすいと思います。
まとめ
グリス、オイルともにコツは、結構な期間、、放置することです。
容器にとって使用しやすい状態までおいておくと非常に楽にメンテナンス出来ると思います。
スプレーした時はどちらも同じような使用感だったりしますが、実際に出てきたものを改めて確認してみると全く違うものなので、スプレーを吹き付けて使用する際は注意してください。
ギアグリスとしての用途としては若干役不足だったり、長期間オイルの持続性が必要な箇所への使用はあまり好ましくなかったりしますので、使用用途に応じて使い分けて頂ければ幸いです。
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