01ステラ SW 5000HGの修理依頼です。
使用中にハンドルが逆回転したそうです。触ってみた感じだと再現できないのですが、オーバーホールしていきます。
ドラグワッシャー摩耗とフリクションリング溶解
SW機ですが、カーボンワッシャー搭載されております。
長期間OHしないでいると、カーボンの粉で真っ黒になります。
また、フリクションリングが溶解しています。巻き込んで汚れる直前なので簡単に除去できました。
ラインローラーとハンドルの状態は?
ラインローラーは若干のさびがありますが、ベアリングは再利用できる状態ですね。
ハンドルナットは青錆が。
いずれも研磨しました。
ハンドルノブが取れないですね。
ベアリングが固着してしまっているんでしょうか。破損覚悟で取り除けますが、普通に適合するハンドルノブはあまりないです。
Bタイプでベアリングサイズを選べば何とかいけると思いますが・・・。
ノブが少し膨張していますね。内部のベアリングにはグリッチオイルのロサを浸透させておきましたが、やはりゴロゴロです。
上部を洗浄しました。
ラインローラーはBOREDのNEMEAで仕上げます。
ドラググリスはDG12のソルトスピニング用のドラググリスを添付します。
交換パーツはここまでなしですね。
逆回転の原因は?
通常、ハンドルが逆回転する原因として、水分が混入したか、もしくはグリスが混入しているかいずれかが多いのですが。
水分が混入したのかもしれません。パッキンのさびと汚れが大量に付着していました。
これは洗浄してCHIMERAを添付すれば、逆回転は収まりそうです。
ボディのオーバーホール
分解していく中で破損している箇所が1つございました。
ボディガードですが、割れていますね。ここはねじが止まらなくなるので。
左が純正で、真ん中がトラスネジですが、径がほとんど一緒だったので使えず。ほんのわずかに大きければちょうどよかったのですが、右の超低頭ネジが一番よさげです。
トルクスT-5なので特殊ネジですが、
少し出てしまっていますが、引っかかりもなくそこまで違和感がないです。しっかり止まってくれます。
ボディ内部を開けます。
グリスが寄って固まってしまっています。
汚れです。
超音波洗浄できれいに。
見てのとおり、ワッシャーが破損しています。オシレート変則部のシムとウォームシャフトのシムが2つ変形している状態です。
開けてみて、ベアリングはそこまでノイズもなかったので、BOREDのBSLUとNEMEAを混合して高粘度シールドをドライブギア左右に。
ピニオンギア上下のベアリングはNEMEAベースで仕上げ。
ドライブギアはアブガルシアのリールグリス、中間ギアはシマノDG06を添付して巻き重り感が出ないように仕上げています。
ウォームシャフトはBOREDのTHETAを単体使用しています。
フリクションリングが溶解していたので、Oリングで代用しています。
CHIMERAを添付します。
これで逆回転しないと思います。
作業完了しました。
綺麗に使っていらっしゃるので、水性ガラスコーティング剤で磨いたらピカピカになりました。少し破損個所もありましたが、まだまだ使っていただけると思います。
ありがとうございました。
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