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ともにぃです。
今回は、17セドナのギア比の変更の方法と一部加工の伴った軽量化をご紹介します。
実は先日、17セドナC3000HGを餌釣り・投げ釣り用に入手したんですが、やはりHGだと巻きが重いので17サハラのノーマルギアが余っていたものと交換しました。
そして、ギアの交換のついでに軽量化の為にメインシャフトを組み換えます。
ギア比とは?
左側がハイギアです。右側がノーマルギアです。
ノーマルギアは以下の通り。
ギア比:5.0
最大巻上長(cm/ハンドル1回転):73cm
一方ハイギアは以下です。
ギア比:6.2
最大巻上長(cm/ハンドル1回転):91cm
ノーマルギアはハンドル一回転につき、5回ローターが回るということです。
そして、HGはハンドル1回転につき、6.2回ローターが回るということ。
では、具体的にどういうことか、それぞれの歯数を数えてみました。
左側がHGのピニオンギアで5枚ですね。一方、右側がノーマルギアで7枚となります。
HGが6.2なので、ドライブギアの歯数は、6.2×5=31枚となります。
なお、ノーマルギアが5.0なので、ドライブギアの歯数は、5.0×7=35枚となります。
ドライブギアの歯数を数えるのは面倒でしたが、計算通りの結果となりましたよ。
一方、摺動子ギアの歯数も形状も同じなので流用可能です。
ギアの交換
交換するギアですが、ドライブギアとピニオンギアの2点のみ。摺動子ギアは歯数は同じなので、交換は不要です。
17セドナのギア比の変更は比較的簡単ですが、少しだけポイントがあります。
それは、ほぼ全分解が必要だということです。
分解のポイント
ドライブギアは、ボディを開けるだけで簡単に交換可能です。
問題はピニオンギアなんです。
メインシャフトから上にズルっと取れれば良いのですが、
メインシャフト上部に引っかかりがあり、上にはすっぽり抜けない為、摺動子を取らないとピニオンギアが交換できないんです。
その為に、ほぼ全分解になります。
しかも、摺動子とメインシャフトを固定しているネジはネジ止めでかなりしっかりロックされているので結構硬いです。
今回メインシャフトを交換すると、以後上から簡単に着脱できるようになります。
具体的には、ローターとローラークラッチを外すだけでピニオンギアが外れるようになります。分解の仕方ですが、特にコツはなく、いい工具で分解すれば恐らく問題ないと思います。
摺動子のネジを取る際は、先端がしっかりしたプラスドライバーで外してください。
交換するメインシャフトは?
交換するメインシャフトはこれ。
16ストラディック2500番台の面シャフト組のメインシャフトのみです。
16ストラディックCI4+のC3000HGの中古で購入したパーツを流用しました。
なお、ドライブギアとピニオンギア、中間ギアは18セフィアBBへ移植し、ノーマルからHGへ。
今回のように、メインシャフトと摺動子を外す場合は、一緒にメインシャフトも交換してしまうのが都合が良いですね。
ネジを少し舐めてしまっていました。
このネジもネジ留めされているので、マイナスドライバーでやってください。
摺動子自体は結構汚れていますが、メインシャフトはかなり綺麗でした。
なお、アルミ製?の軽量化されたメインシャフトですが、15ストラディックでも一部の機種は採用されています。
※1000番台のボディは軽量化されたシャフトを使用していることを確認済です。
メインシャフトを交換することのメリット
メインシャフトを交換すると、自重が軽くなる以上に、劇的に巻きが軽くなります。
その理由ですが、スプールとメインシャフトを合わせた重量が、摺動子の動きに負荷を与えて、巻き心地に影響しています。その為、メインシャフトやスプールが軽くなることで、摺動運動の抵抗が抑えられなめらかなリーリングが可能となる訳です。
どのくらい軽量化するか
ステンレスからアルミの素材に変えることで、
8.0gから
2.8gの重量になります。
なんと!半分以下の重量です。
改造のポイント
ただし、メインシャフトを交換するためには少々加工が必要となります。
なぜ加工が必要になるかというと、摺動子の固定ネジのサイズが違うんです。
元のサイズは径が1.91mmでした。
16ストラディックから取ったメインシャフトの方が、摺動子を固定す為のネジ穴そのものが大きくて、その固定する為のネジも太いんです。
ストラディックCI4+の固定ネジは2.51mm。
その為、摺動子の穴を拡張して元々のネジで取り付け出来るようにする必要があります。
今回は、無理やりドライバーの先端でグリグリして広げて、ネジごと移植しようとして、反対側にネジをつけてしまいました。
本来の位置なんですが、
出っ張りでドライブギアが干渉します。
ネジの頭の形状も異なる為ですね。
裏側に付ければなんとかなりそうでしたが、ねじ込む時になぜか圧着されて摺動子とメインシャフトが外れない。
目的は達成したんですが、少々不安なので元々のネジにエポキシ接着剤を充填して固めました。
エポキシを充填してから、セロハンテープで仮止めして固定。
無事固まりました。
摺動子の改造
ネジの径が2.6mmないくらいなので、ハンドタップで摺動子のネジ切りをやってみました。
あくまで検証として、摺動子がメインシャフトに接続できるか、18セフィアBBのメインシャフトが余っていたのでそれに付けてみました。
なお、メインシャフトの摺動子の形状は、18セフィアBBと16ストラディックCI4+はほぼ同じです。
購入したのが、これです。
ハンドルがM4からの適合だったので。
ティッシュを噛ませてみたら。
何とかネジ山が出来ました。
表裏から1度ずつ通します。
ネジ切って出来たアルミのカスはティッシュで落とします。
このアルミの削りカスは、リールの内部に入るとゴロゴロの原因になります。
実は1回のねじ切りで、通常の取り付けは出来たんですが。
これだとドライブギアの歯に干渉します。
ネジの長さは問題なさそう。
綺麗に納まっているので、裏側からネジを通します。
引っかかるんですよね。
貫通するところで、抵抗が掛かります。
その為、メインシャフトを差し込んで、抜き差しを繰り返し、再度ネジ切りを3度位繰り返していると、何とか納まりました。
ピッチとサイズは合っているみたいですが、ちょっと工夫が必要ですね。
組み上げ
組み上げを簡単に確認していきます。
左側がノーマルのメインシャフト組で、右側が今回交換するメインシャフトです。
全体の長さが若干違うように見えますが、スプールが止まる山があるポイントはほとんど変わらないので、ワッシャーの調整は不要でした。ただ個体差があると思いますので、微調整は必要ですね。
元に戻すだけなのですが、摺動子とメインシャフトを接続した後に、ピニオンギアを差し込めるので組み立ては比較的容易になります。
完成したシャフト部分です。
スプール受けはノーマルのものを。
なお、シャフトに穴が開いているので、ラチェット等を組み上げて上位機種のスプールを乗せることも出来ます。例えば15ストラディックとかですね。
セドナのスプールも問題なく付きます。
カスタムインプレッション
ノーマルギアへの変更で巻き心地が軽くなった上に、メインシャフト自体が軽くなったことで、異次元の巻き感へ。
17セドナでまだまだカスタムできますよ。
軽量スプールを交換してみるのも面白いですね。