低価格体のリールのカスタマイズにおいて、
ラインローラー部の改造は、大きく実釣に影響する部分で、比較的簡単に改造できるのですが、汎用性の高いパーツを利用するのとカスタム専用パーツを利用するのではかなりのコスト差があります。
今回は、
ラインローラーBB化・ワンピースベール化ためのラインローラー周辺のパーツを比較します。
カスタマイズする際の参考になれば。
なお、ネット注文の仕方はこちらを参考にしてください。

※基本的にはシマノ直での発注は出来ないので、釣具屋さんを通して行う必要があります。
ラインローラーのパーツ重量比較
別モデルのラインローラーの周辺パーツの自重を測定しました。
13セフィアBB C3000S
アームカムが1.3g

固定ボルト込で1.8g。

ラインローラーが0.5g

以下ですが、ヘッジホッグスタジオの2BB化のためのパーツです。
中古で購入した際に既に2BB済みでした。

合計1.7gでブレない。

パーツ流用の参考のために自重を計測しています。
18セフィアBBC3000S
アームカムが1.9g

固定ボルト込で2.5gと重め。

ラインローラーが0.5g

座金が0.5gで全体的にパーツが重いですね。

内部パーツは2.0gでした。

重めのパーツが必要なら、そのまま入れ替えて対応でも良さそうですね。
15ストラディック 1000S
こちらの記事に掲載しています。

16ストラディックCI4+ C2000S
アームカムが1.5g

固定ボルト込で1.7gと非常に軽い。

ラインローラーですが、通常は15ストラディックと同じ一体型のラインローラーですが、10ステラのラインローラーと同じ、2BB仕様にカスタマイズしています。
これはDLK(ダイヤモンドライクカーボン)ラインローラーです。

0.5gと少し軽い。
表面処理のおかけで強度が高く非常にスムーズな動きになるそうです。
DLCラインローラーですが、価格は1,000円もするので当然といえば当然ですね。

座金は0.0gということで、0.1g未満ですね。

16ストラディックCI4+は1.3gでした。
CI4+はそれぞれのパーツも軽いんです。
※内部パーツは10ステラのものが混在しています。詳しくはこちらの記事を参照ください。

アーム固定軸の比較
ワンピースベール化する場合は、ラインローラーとアーム固定軸の重量や形態も重要になります。
アーム固定軸ですが、ベアリング一体型ラインローラーが搭載される前後から、全長が長くなっているようです。
具体的にそれぞれ見ていきます。
13セフィアBB C3000S
自重が0.1g

直径は3.97mm(全機種大差なし)

長さは9.91mm

18セフィアBB C3000S
18年の今年発売のセフィアです。
自重が0.3gで、従来の13シリーズと同じシルバーカラーですね。

直径は3.97mm(全機種大差なし)

サイズは、13セフィアと異なり、その他の機種とほぼ同じ10.20mm。

13セフィアより0.25mm程長いんです。
15ストラディック 1000S
自重が0.2g

直径が3.98mm(全機種大差なし)

長さが10.18mmです。18セフィアBBとほぼ同じ。

これが最近搭載されているサイズです。
16ストラディックCI4+ C2000S
ストラディックとはカラーリングが違いますね。

その他はほぼ同じです。
自重は同じく0.2g

直径は3.97mm(全機種大差なし)

長さは10.17mm(18セフィアBBや15ストラディックとほぼ同じ)

オススメのアーム固定軸は?
単価を追求した所、この2機種が安かったですね。
10ステラと15ツインパワーのアーム固定軸です。

中を見て比べると同じものでした。
通常は500円の売価が多い中、200円です!
自重が0.2g

サイズは、15ストラディックと同じ。
直径は3.97mm(ほぼ全機種共通のようですね。)

長さは10.22mm(13セフィアBBのアーム固定軸のみが少し短いという結果に。)

15ストラディックと比較して、半額以下の価格で調達できます。
ラインローラーの比較
ラインローラーもアーム固定軸と同様、時代とともに形状が変わってきます。
10ステラ C2000S
DLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)アームローラーです。
ラインローラーというのは最近の呼び名で、以前はアームローラーと呼んでいたみたいです。

幅が3.95mm。
13セフィアBB C3000S
幅3.94mm。

幅は10ステラと変わっていないですし、もちろん形状は10ステラと同じです。
15ストラディック 1000S(16ストラディックCI4+)
ラインローラー そのものの幅は、4.79mm。

ベアリング一体型なので飛び出たプラパーツを含めた幅は5.54mmでした。

実は15ストラディックのベアリング一体型のラインローラーは、通常のラインローラーより0.8mmほど厚くなっています。
17サハラ C2000HGS
幅が3.97mm。
10ステラと幅は同じですね。

形状が少し傾斜のある溝になっています。
これは17セドナや16ナスキーも同じ特徴です。
結局、15ストラディック以降の上位機種からベアリング一体型に代わっているようです。
18セフィアBB C3000S
16ナスキー、17サハラ、17セドナと同じ構造のものでした。
おそらく17アルテグラも同様。

このタイプのラインローラーは悪いわけではなく、好みの問題ですね。
オススメのラインローラーは?
コスパを追求した結果、18ナスキー 500のラインローラーが良い結果でした。
18ナスキー 500
ラインローラーの価格は300円。

サイズ、形状ともに古いタイプのラインローラーですが、先ほど記載した通り、形状については好みの問題ですね。

なんたってコスパが良いというのが良いポイントです。
座金について(おまけ)
18セフィアの座金はこちら。

一方、18ナスキー 500の座金はこちら。

重さの違いがかなりあります。
では厚みはというと。
18セフィアは2.41mmで。

座金部の厚みが0.72mmでした。

一方、18ナスキー500は。
2.71mmで。

座金部は1.02mm

サイズが違うんですね。
0.3mmは結構な厚みなので、注意して発注してください。
まとめ
今回は、知っているかどうかということのみで、具体的なコツとかテクニックとかを抜きにして、ただ知っていれば得をする情報だと言えます。
アーム固定軸とかは、知っているかどうかで半額以下で手に入ります。
またラインローラーも好みに合わせて選択することが出来れば、快適なリーリングを実現できます。
そして、今回明確に分かったことですが、
『単純に同じ純正パーツでも、発注する機種によって値段が異なる』
ということです。
シマノの純正パーツを発注する際に、ぜひ参考にしてくださいね。
コメント
コメント一覧 (2件)
いつも記事を参考にさせていただいております。お世話になっております。 私16ナスキーのワンピースベール化及びラインローラーBB化をしてみました。その時元のラインローラーを組込んだらしっくり来なかったので、0.5ほど固定軸を削りなんとか納まりました。やはりワンピースベールに組込まれるラインローラーは幅が厚いんですね。 ちなみに外径8mmのベアリングがちょうどいい具合に圧入出来ます。最終形態はそれを組込ました。寸分のブレなく綺麗に回ります。よろしければお試しください。
コメントありがとうございます。
外径8mmのベアリングを直接ラインローラーにかませるわけですね、目からウロコです!今度試してみようと思います。
アーム固定軸が長い原因ですが、ワンピースベールでないリールはアームカムにはめ込まれる座金の穴が小さいんです。
そのため、普通はこの座金もワンピースベール対応のものに変えるしかないんですが、確かに削るということでも設置できますね。