15ストラディック1000Sのフルカスタム後編です。
前編はラインローラーとハンドルノブのカスタムを紹介しました。
後編ですが、
ボディー内部に2ヶ所、スプール受けに1ヶ所、計3ヶ所のBB化カスタムと、15ストラディック1000Sにおすすめのカスタムパーツを紹介します。
なお、この記事でボディー内部へのBB化の手順について、16ストラディックCI4+で詳しく紹介しています。
ぜひ参考にしてくださいね。
15ツインパワーの中間ギア(大)への交換の検証
今回はボディー内部のBB化に加えて、15ツインパワーの中間ギア(大)に交換できるか検証してみました。
結論から言うと、15ツインパワーの中間ギアはハマりませんでした。
なぜ中間ギアを変更したかったのか、実際に交換作業の所で説明しますね。
ボディー分解と2BB追加と組み上げ
ボディーを分解して2つのボールベアリングを追加します。
それでは順に分解していきます。
※上記写真のハンドル組は15ツインパワーC3000Sのハンドルに14ステラのTノブを装着したものです。
作業手順は16ストラディックCI4+で詳しく紹介していますので、細かいところは割愛致します。
ローターを取ると、ローラークラッチが出てきます。
トルクスレンチでボディーを開けます。
T6(ボディーガード部)とT8(ホディー2か所)のレンチがあれば開けられます。
下記の写真右側のボディーは樹脂製で。
足つきフタはアルミ金属製です。
ドライブギアですが、16ストラディックCI4+、18セフィアBBと同じ黒い冷間鍛造のハガネギアです。
これは12レアニウムCI4+のCFギア(コールドフォーシングギア)から基本的には変わっていないようですね。
16ストラディックCI4+と比較しても、同じ構造で同じパーツを使用しています。
18セフィアBBと比べても、ボディー構造は同じで、内部パーツの違いはメインシャフトの素材位です。
まず、ボディー下部のネジを外してウォームシャフトのブッシュをベアリングに交換します。
ベアリングのサイズですが、3mm×6mm×2.5mmのベアリングが合います。
ここは単純に入れ替えるだけでOKです。
なおクリアランスもそれほど気にならないと思いますが、シムをなくさない様に注意です!
樹脂でできたギアで、ピニオンギアと組まれて、ウォームシャフトの回転運動に換えるギアですが、以下の写真を見てわかる通りサイズ感が違いますね。
一番下の左側のギアが純正の中間ギア(大)で右隣のものがツインパワーのもの。
15ツインパワーとはボディー構造がそもそも違うのでやはり無理でした。
摺動子というパーツですが、メインシャフトの上下運動の根幹のパーツとなり、以下の写真のものです。
摺動子内部からパーツを取り出すと以下の4つのパーツに分かれます。
このパーツもベアリングをそのまま置換しても使えますが、若干のクリアランス調整をした方がいい場合があります。
ここでは、汎用のパーツを入れております。
これは、ベアリングの内径も外径も干渉しないサイズ(3mm×4mm)です。
この摺動子内部のBB化ですが、カチカチ音がするケースがありますので、グリスを添付します。
シマノ純正のギアグリスのDG06です。
粘度が緩めですので、ベアリングにも使えるなといった印象。
カチカチ音の原因は、ウォームシャフトの溝にピンがあたる為のようです。
べっとりつけておくと、カチカチならずに済みました。
ウォームシャフト下部にもグリスで保護。
もちろんウォームシャフトにも。
ソルト用のギアグリスDG13です。
色が白く、粘度が高く、固めです。
おそらくスピニングリールに使われている、純正グリスではないかと思います。
ストラディックはグリスの量が少なめですが、少しシャラシャラ音があり、乾いた印象だったのでグリスを多めにつけておきました。
外側もグリスアップ。
使用することでグリスが馴染んで軽くスムーズな駆動になると思います。
スプール受けにBB追加
では最後に、スプール受けのBB化を紹介します。
ドラグ音出シラチェットと呼ばれる、ギザギザの輪っかの上にプラ素材のブッシュがあると思います。
この白いブッシュを、
ベアリングに置換するのみ。
ベアリングサイズは、ボディー側のドライブギアのベアリングと同じ。
7mm×11mm×3mmです。
交換完了です。
ここは簡単ですね。
オススメのカスタムパーツとは?
15ストラディックの印象ですが、かっちりとしたボディーでハンドルを回してみて、巻き心地がなめらかで、無駄な遊びがないリール。
そんな特徴のストラディックを最大限に引き出すのが、オフィスZPIのソルティーバライトのダブルハンドル。
元々はストラディックCI4+用として購入したんですが、ノーマルのストラの方が合ってるなと。
リールスタンドは夢屋のリールスタンドが一番合いますかね
金属ボディーによる感度の良さと、高剛性ローターによる適度な慣性に対し、ダブルハンドル特有の均等に巻き上げることが出来るハンドリングが、ノーマルストラに合ってるなと。
ただ、残念なことに、ソルティーバ現在は生産終了?
16ストラディックとの違いは?
今回は単純にスペックアップ以外にも、分解して内部構造の比較を行うのが目的でもありました。
まとめ
同じストラディックというネーミングですが、クイックレスポンスシリーズとコアソリッドシリーズの違いが明確にありました。軽さが良いと感じる時もあれば、密度の高い巻き感でゲームをしたいという時には、コアソリッドシリーズのストラディックがいいですね。
カスタマイズせずとも、純正のスペックでかなりの仕上がりなので、迷ったらこれ!という位お気に入りになりました。
ストラディックが名機と言われる所以は、コンセプトである『永遠に変わらない巻き心地』を体現したスピニングだということですね。
軽さだけじゃないと思いなおさせてくれる良いスピニングリールです。
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