22ステラ、18ステラの同時分解による検証2回目となります。
前回はこちら。
今回は、
ローター内部、ラインローラー付近、ローラークラッチ、ボディ周りのパーツを比較・検証していきます。
もくじ
ローター付近
ローターからベール、アームカムを分解します。
アームカムの固定ネジ
マイナスのジュラルミン製からトルクスネジに変更になっています。

しかもステンレスメッキ?鏡面仕上げです。

左が18ステラ、右が22ステラです。
サイズはT-6です。

アームカム&アームカムフィン
ベールとアームカムを比較。

アームカムにハネが着いています。
付属品に予備が同封されていまして、着脱可能なんです。

ラインローラーを外して。

穴があるので。

棒のようなものを入れて、引っ張ると抜けます。

使用していてラインスラッグがあまりでないよ、っていう人は付けなくてもいいかもしれません。
ラインローラー&ローター内部パーツ
18ステラ、22ステラともDLC一体型ラインローラーです。

アームカムとベールの接続の固定ボルトも同じ。

ローターパーツの中を確認します。

内ゲリレバー、アームバネガイドの線径が異なります。

その為、ワンピースベールのみ移植することはできません。
自重比較
自重を比較します。
ベール
18ステラは12.12gです。

22ステラは12.90gでした。

アームカム
続いてアームカムですが、18ステラは2.56gです。

22ステラは2.86gでした。

ハネの分だけ重いということでしょうか。
それぞれのパーツでほとんど自重が変わらないことが確認できました。
それぞれのパーツを入れ替えることが出来れば、ローターも自然に回転するということですね。
18ステラへアームカムの移植
18ステラにアームカムフィンを搭載できるかと言うと・・・

これが出来てしまいます。
18ステラのローターに22ステラのアームカムのみを交換したものです。

22ステラのアームカムとローターの固定ボルトは18ステラに付きます。

角度でかなり黒っぽく見えますね。
見た目もそうですけど、18ステラのジュラルミン製とは恐らく別の素材を使用していると思います。

ネジが折れる&ローター下がり??
少し珍しいトラブルがありました。
22ステラですが、アームカムとベールを固定するネジが折れてしまいました。

軸と頭が乖離した形。

締め込んでもあまり手ごたえがなく、緩んできたんです。
延べ500台位オーバーホールしていますが、このケースはまずないです。
またネジを外してみてわかりましたが、

少しベール下がりなんですね。

もともと開閉が甘く、メーカーの組み立て時に強く締め込みすぎて破損していたのかもしれません。
応急処置を施します。

ちょっと不細工なネジです・・・。
DLC2BB化カスタムの注意点
あと10ステラのDLCラインローラーで2BB化しましたが、フィンとベールの隙間が無い・・・。

シムを多めにしてやらないとうまく隙間が出来ずラインが引っ掛かってしまいそうです。
少し多くしてやるとクリアランスが出来ました。

なお、ラインローラー自体のパーツが若干軽くなるので、自重調整で重めのネジ(ちょっと大げさですが・・・)を組み込むとバランスが取れます。
ちょうどよさそうなステンレスビスを見つけてきたので、研磨して鏡面仕上げしました。

純正のネジは0.16gですが。

ステンレスビスは0.30gです。

22ステラの露出ネジでジュラルミン製はラインローラー部のみ。
このステンレスビスですが、トルクスネジ(T-5)のステンレス製なので統一感が出てよいですね。
ローラークラッチ
同じでした。

使っているパーツ自体は恐らくまったく同じモノです。だからローターがそのまま乗るんですよね。
ボディ・ボディネジ・ボディガード
前回も説明しましたが、ローターを綺麗に蓋する構造になっています。

この部分は14ステラに近いですね。

ボディガードを外します。

18ステラは完全に左右非対称ですが。

若干ウォームシャフトが収まる部分が出っ張ってますが、22ステラはかなり左右対称に近い形状です。

ボディネジは4点で個数は同じです。
22ステラは4本全部、蓋からボディにねじ込みます。

18ステラは3本が蓋からボディにねじ込み。

一本のみ裏側からねじ込みます。

まとめ
今回、22ステラが18ステラのベースで構成されていることが分かる内容になっていると思います。
共通パーツが多く、流用出来るポイントも多数です。ただ、全く同じではなく、ベール等は流用不可になっています。
今回キモとなる、22ステラのアームカムフィンはアームカムごとであれば18ステラに移植することも可能です。

実際に使用してみて効果がどの程度あるのか、不具合が無いのか等は検証したうえでカスタマイズした方が良いと思います。
その為、そもそもフィンをつけるニーズが無いかもしれませんね。
次回はボディ内部を検証致します。