前回は21ナスキーの違いを検証してまいりました。
今回はボディ内部まで分解して21ナスキーとの違いとカスタムポイントを紹介します。
もくじ
全バラシのポイント
まずは全バラシと組み立てのポイントを確認します。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_3483.jpg)
ボディネジは一部規格が違います。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_3484.jpg)
取り付け位置を気を付けないとボディがやられますね。
開きます。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_3485.jpg)
左がネクサーブで右がナスキー。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_3489.jpg)
15ストラディックのメインシャフト移植できるかチェックしてみましたが、ちょっと長さが違いすぎるので難しそうです。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_3493.jpg)
それでは違いを検証していきます。
コアプロテクト非搭載
コアプロテクトが非搭載となります。
そのためローターナットのパッキンがないので、ルアー注意が必要ですね。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_3437.jpg)
21ナスキーと比べてみると。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_3480.jpg)
形状は全く同じ。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_3479.jpg)
またローラークラッチですが。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_3440.jpg)
21ナスキーにはラインローラーカラーやパッキンがあります。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_3481.jpg)
ただ、個人的にはローラークラッチ部におけるコアプロテクトの効果は薄いと思います。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_3482.jpg)
それから、
21ネクサーブにはドラグノブにパッキンが付いていないので、ここから浸水リスクがあります。
なお、スプールの形状に少し問題があるかもしれません。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_3438.jpg)
パッキンがある21ナスキーのドラグノブをネクサーブのスプールに乗せても、スプールとドラグノブのパッキンの間に隙間ができてしまうんです。
いずれにしても、
シャワーで洗浄の際はドラグノブをしっかり締めこんで洗い流したほうがいいですね。
クリック音
ローターの構造の違いとして一点のみ。
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ローターのベール返した際にクリック音がしません。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_3472.jpg)
21ナスキーはこちら。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_3477.jpg)
ばねとピンがないんですね。
これは追加するだけで簡単に音が鳴るようになります。
ボディ構造の違い
決定的な違いとしては、ボディ内部の違いがあげられます。
1.摺動子ギアの受け部の形状
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_3499.jpg)
上記写真の左側が21ネクサーブで右側が21ナスキーです。
2.摺動子ガイドの位置
21ナスキーの摺動子ガイドは上から入れるようになっています。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_2912.jpg)
これは18ステラ以降の機種にみられる変化です。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_3487.jpg)
一方21ネクサーブですが上記の写真通り、従来と同じ下から摺動子を差し込むタイプです。
3.ドライブギアの素材
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_3486.jpg)
16ナスキーのドライブギアは、亜鉛のギア軸にジュラルミン製の黒ギアの歯を合わせた形状でした。
一方、21ナスキーですが、一体形成された黒ギアとなりました。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_3490.jpg)
しかし、21ネクサーブに関しては一昔前からある亜鉛ギアのままです。
その差は長期間の巻き心地と、ギアの重量の差となって出てきます。
ではギアの自重はというと??
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_3507.jpg)
21ネクサーブが21.95gに対し、
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_3510.jpg)
21ナスキーが13.46gと約8.5gも軽いんです。
個別にみると。
まずはドライブギアから。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_3508.jpg)
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_3511.jpg)
ドライブギアの差は、14.22gに対し6.8gなので、約7.5g軽く。
続いてピニオンギアです。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_3509.jpg)
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_3512.jpg)
7.72gに対し、6.65gなので約1gほど軽いという結果になりました。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_3506.jpg)
ピニオンギアは形状の差によると思われます。
4.摺動子の形状
摺動子の形状ですが、ほとんど同じなんです。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_3491.jpg)
ただ、上記写真の右側が21ナスキーなんですが溝の淵を面取りしているのがわかりますでしょうか。
サイレントドライブを体現するための加工だと思われます。
以下の写真の右側の摺動子ギアにゴムパッキン(Oリング)がはまっていると思います。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_3496.jpg)
このOリングがうまく隙間を埋めて、ガタツキをなくす作用をしています。
そこまで大きな違いではありませんが、ガタツキを減らすための改良ポイントとなります。
5.ベアリング数
これは大きな差ではありませんが、ピニオンギア下部のベアリング搭載かブッシュかの違いですね。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_3494.jpg)
巻き心地というより巻き慣性の差が出てきますね。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_3495.jpg)
そして、21ネクサーブにはウェーブワッシャー非搭載という違いも。
※ウェーブワッシャー → サイレントドライブですね。
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ここは改造でベアリングに置換出来るポイントですね。
6.フリクションリング
21ネクサーブにはフリクションリングがありません。その為、キャストの際に気を付けないとローターが回転する可能性があります。
ボディの自重差
21ナスキーのボディ自重は97.56gですが、21ネクサーブは100.38gです。
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ギアの差ほど離れていないいですが、やはり少し重いんですね。
なお、ローターに関しては、21ナスキーが46.02gですが、21ネクサーブは45.77gです。
![](https://erengeworks.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_3442.jpg)
重さの差はばねとピンの差でしょうね。
まとめ
21ナスキーと21ネクサーブの違いをざっと確認してきました。
21ネクサーブはハガネギア非搭載の17セドナと言ったところですね。次回は21ナスキーに近づける為の以下の定番のカスタム内容を紹介致します。
1.ボディ内部1BB追加
2.フリクションリング搭載
3.ベールクリック音追加
4.ラインローラーBB化
コメント
セドナのハガネギアって搭載出来るのでしょうか?
先駆者がいらっしゃいますので、こちらで確認して下さい。https://nanakg.naturum.ne.jp/a3460982.html