前回は20ツインパワーの外観とファーストインプレを紹介しました。


今回は、15ツインパワーと20ツインパワーの各自重の計測、ボディ全分解して内部構造の比較を行います。
※以降のパーツが並んだ写真の場合ですが、特に説明がない限りは左側に15ツインパワー、右側に20ツインパワーにて撮影しております。
ノーマルスペックでの自重
公式スペックと同じですが、15ツインパワー3000HGMが265g。

ラインが8割程度巻いてこの自重です。
一方20ツインパワー4000MHGが261.5gです。

ラインはPE2号をパンパン迄巻いています。
パーツの比較
それではパーツごとの違いを検証していきます。
ドラグノブ
ドラグノブですが、番手が違うもののパッキンの形状が変わっています。

15ツインパワーは2500番スプールも4000番スプールも同一の形でした。

前回も記載しましたが、15ツインパワーと20ツインパワーの4000番ではウォータープルーフドラグの互換性が無くなっている(正確にはパッキンの形状)ようです。パッキンを外せば同じ構造なので問題なく付きます。
スプール
スプールの内部も少し異なります。

スプール上部はかなりメタリックな印象、樹脂の使用割合が落ちている様に思います。
一方、内側は作りはほとんど変わりなさそうです。

厚みがわかりにくいですが、

20ツインパワーの方が薄くなっています。

ハンドル
続いてハンドル。
上部が20ツインパワーです。

15と同じくアルミ製のままで形状は18ステラと同様のタイプですね。
ハンドルノブは19ヴァンキッシュ、19ストラディック等にの3000番手以上に採用されている軽量のT字タイプのものです。
ドラグパーツ
こちらも少し進化しています。

4000番はあまり所有したことがないので気付きませんでしたが、2500番台とはスプール受けのサイズが異なるんですよね。

バラしてみてわかることとしては、18ステラ以前ではリジッドサポートドラグのスプール受けのベアリングだけで構成されていましたが、18ステラからスプール受けが上記のようなパーツ構成になっていて、

ベアリングを受けるブッシュが1点増える形に。
右端のピンでベアリングを抑えるのですが、紛失・破損注意です!

なお、このピンですが、17ツインパワーXDのリリース時点で、すでにピンで止める形に変わっていました。
ローター
ローター自体はバラしていないですが外観だけ。(ローターのパーツ詳細は次回以降で紹介します。)

金属ローターに変わったことで、ローター慣性が上がると思っていましたが、それは間違いでむしろローター慣性は下がる印象を持ちました。
巷ではあまり評価されていませんが、金属ローターは合理的な選択ですね。
長期利用していて、メンテをいくら丁寧にしていても、ローター付近は必ずガタが来ます。
なお、
ラインローラーは、
一体型のコアプロテクトから

一体型のXプロテクトへ。

特殊グリスのおかげか、かなり防水性能は向上しているようです。
ローターカラー&ローターナット
形状がまるで違う。

このローターカラーは撥水加工をしているそうです。
その為素手でべたべたと触らない方が良いです。
なお、ローターナットの中にメインシャフトカラーというパーツをはめ込んでメインシャフトを支える仕組みに変わっています。18ステラ、19ヴァンキッシュはベアリング入りのローター受カラー組というベアリングが搭載されたパーツで構成されています。
なお、このベアリングカラー組は、単体でのベアリング交換は不可でパーツ発注する必要があります。
ローラークラッチ付近
ローラークラッチは言うまでもなくサイズと形状共に大きな進化です。

ダウンサイジングを実現し、構造を変えてきました。

仮止めしているだけの状態なので、あまり不用意に触ると玉がぽろぽろととれてしまうので注意です。

ローラークラッチインナーのサイズも小さくなりました。

フリクションリングまで小径化。

ベールを返した時に惰性でローターが回るのを防ぐ機構です。
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